照明器具の光でネット接続、「可視光通信」を5年以内に実現へ。

2006/11/24 23:10 Written by コ○助

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ネットの接続方法には有線/無線があり、どちらの方法も広く一般に普及しているなりが、ひょっとしたら現在のネット接続の常識を変える……かもしれない、新しい方式の研究が進められているのをご存知なりか? それが「可視光通信」。部屋の照明器具の光を通してネットに接続してしまおう、という驚くべき発想の接続方法(無線方式)なりよ。実用化され、一般に普及すれば、少なくともパソコンにケーブルを繋いで通信する時代は終わりを迎えると言われるほど、注目されている技術なりね。

この技術の考え方は、簡単にまとめると次のようなイメージなり。

・人の目で見える光、つまり「可視光」を伝送手段として用いる。
・「可視光」の周波数を変えたり、点滅させたりすることで、データの送信を可能にする。
・無線規格に比べると、周波数を割り当てる必要がないのが利点。
・蛍光灯に比べて、LEDのほうが伝送速度が速い。

分かるような、分からないような……という人も多いかもしれないので、より具体的に「使われ方」を紹介しておくなりね。例えば、最近話題の「電力線通信(PLC)」と組み合わせて使った場合。通信機能を搭載した照明器具をコンセントに差し込み(=この時点でネットに接続)、光の届く範囲に送受信機を接続したパソコンを設置しておくなり。すると、照明器具からの光に「載って」情報が伝達され、特にケーブルを引くことなく、ネットに接続することができるなりよ。

もし、この技術が実用化されれば、無線LANの導入が困難だった場所、例えば病院などの精密機器が稼動している施設や、宇宙船や飛行機のような乗り物でも容易にネット環境を整えることができるため、そういった業界からの期待も高いなりね。もちろん、利用者にとっても利便性が向上すること、間違いなしなりよ。

実用化に向けた取り組みは、慶応大学、NTTドコモ、KDDI、NEC、ソニー、松下電工などが集結した「可視光通信コンソーシアム」が発足した2003年頃から本格的に始まっており、、2005年6月には国土交通省が実証実験を実施。そして今月27日には総務省が旗振り役となる研究会が発足、5年以内の実用化を目指して、取り組みを加速化させていくなりね。

製品が実際に市場に投入されるのはまだまだ先の話なりが、これから話題になることも多いだろうし、今から「可視光通信」、ぜひご注目くださいませ。

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