PS3売れるほど大赤字? 米調査会社が「原価9万5000円」と推計。

2006/11/19 16:50 Written by コジマ

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米マイクロソフトの「Xbox360」に続いてソニー・コンピュータエンタテインメントの「プレイステーション3(PS3)」が発売され、来月2日には任天堂の「Wii」が発売、新型ゲーム機が出揃う形となる。前回のシェア争奪戦で圧勝したPSだけど、今回はなにやら良くない評判が多く流れていて、かなり苦戦しているようなのだ。

米国ではいち早くWiiが発売され、早くも3機の争いが始まっている。どうやら、クリスマスプレゼントとしての人気はPS3が一番高いみたいで(全体では、セサミストリートのエルモ人形「T.M.X. Elmo」とバービー人形に続いて3番人気)、ゲーム機の市場規模が日本の2倍という米国で売上が伸びれば、日本での不振を取り戻せるかもしれないのだ。

ところが、米調査会社のアイサプライがPS3の原価を調べたところ、20GBの機種で805.85ドル(約9万5000円)にのぼるという推計を発表したのだ。同社は発表されている製品情報からではなく、実際にPS3を解体して使用しているパーツを1つ1つ調べて原価を割り出したのだ。最も高価なパーツは、米エヌヴィディア製の画像処理プロセッサ「Reality Synthesizer」(129ドル)で、ブルーレイDVDディスクドライブ(125ドル)、米IBM製ブロードバンドエンジン(89ドル)と続いた。

20GB機種の価格は、日本で4万9980円、米国でも499ドル(共に希望小売価格)で、売れれば売れるほど赤字の計算になるのだ。これは60GB機種も同様で、原価は米国での希望小売価格の599ドルを大きく上回る840.35ドルと推算されている。さらには、この原価にはコントローラーやケーブルの費用は含まれていないというから、実際にはもう少し高くなるようなのだ。

パーツを買い叩いたり、ソフトの販売で赤字分を回収したりなどもできるけど、原価が希望小売価格の倍というのは異常ではないだろうか。ソニーは本当に大丈夫なのかな。

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