華やかな香りやデザインが人気、固形せっけんが復権の兆し。

2006/11/02 04:48 Written by コジマ

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かつて洗面所や風呂場の主役だった固形せっけん。しかし、液体のものが登場してからは年々販売量が減り、家庭からも姿を消しつつある。たしかに液体せっけんは便利で保管も簡単。進化する過程で、こうした淘汰は仕方のないことではあるのだ。

ところが最近、劣勢だった固形せっけんが見直されているそうなのだ。人気の秘密は、華やかな香りや特別な成分などで、特に製法にこだわった高価なものやデザイン性の高いものがよく売れているという。

そういえば、フランスの伝統製法で作られたマルセイユせっけんが流行ったのは記憶に新しい。天然植物油脂を豊富に含み、高価ながらも使う人の肌質を選ばないという点が人気だったのだ。

こうした製法にこだわった高価なせっけんの人気は緩やかながら上昇しているようで、読売新聞では、リラックゼーション商品を取り扱う「サンタ・マリア・ノヴェッラ銀座」の1890〜5250円もするせっけんを紹介している。さまざまな肌質に合ったものが選べ、フローラル、ラベンダー、ザクロ、アイリスなど香りの種類も豊富。パッケージもすっごくオシャレなのだ。

また同紙では、和菓子のようなせっけん「潤玉(うるたま)」や、果物・野菜を原料とした香りのよい製品も紹介。「以前は液体を使っていたけれど、最近、また固形せっけんを使うようになった。香りの良さと選ぶ楽しさが魅力」という女性客の声を掲載しているのだ。

こうした固形せっけんの人気回復を、贈り物の代名詞だった頃と比べて需要が激減し「個人が選んで買うもの」となったことや、入浴に対する意識の変化、インテリアへの応用など用途の多様化などが挙げられている。

ぼくの家では、同居している妹がこだわっているようで、洗面所や台所の生臭いにおいを取るためのハンドソープ、風呂場の洗顔せっけんなどは固形のものを使っている。実家でもそうだったのだけど、ハンドソープはとても香りが華やかで、ぼくもとても気に入っているのだ。

また、洗顔せっけんは泥炭のものを使っており、これがめちゃくちゃさっぱりする。以前は洗顔フォームを使っていたのだけど、もうこの泥炭せっけん以外のものに切り替えることができなくなっているほどなのだ。せっけん台の手入れなどが面倒だけど、固形せっけんならではの魅力を感じているのは確かだ。

こうした固形せっけんの復権は、読売新聞の分析と共に、食品の購買時などにもみられる「多少高くても良いものを」とする消費者の意識変化によるものではないだろうか。こうしたことを考えると、市場の中心が女性であることを再認識させらるのだ。

何かのお礼やバレンタインデーのお返しなど、女性への簡単なプレゼントに、香りや形の良い固形せっけんを贈ると喜ばれるかも。

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