10月10日にスタートした「僕の歩く道」（フジテレビ系）を皮切りに、一斉にスタートした「秋ドラマ」、皆さんはしっかりチェックしているなりか？　全体的には内容的にも、視聴率的にも冷え込んだ前クールに比べると、人気ドラマの続編やヒット映画のドラマ版、大ヒットマンガを原作にした作品に、衝撃的なテーマの作品と、非常にバラエティ豊かなラインアップなのが、今年の「秋ドラマ」特徴なりね。ドラマ好きの間では、今年一番の「当たりクール」との呼び声も高いなり。

さて、先週の金曜日に「家族〜妻の不在・夫の存在〜」（テレビ朝日系）の初回が放送されたため、すべての「秋ドラマ」がようやく出揃ったなりよ。土日を挟んだので視聴率が出るのが若干遅くなったなりが、23日に各ドラマの初回視聴率が判明したなりね。下馬評では「のだめカンタービレ」（フジテレビ系）や「Dr.コトー診療所2006」（同）、「たったひとつの恋」（日本テレビ系）あたりが強いのではないかとの見方が優勢だったなりが、果たしてどのような順位になっているのか。まずはランキングにしてまとめておくなりね。

［2006年 秋ドラマ 初回視聴率ランキング］
23.2％　木曜22時「Dr.コトー診療所2006」（フジテレビ系）
19.7％　水曜22時「14歳の母」（日本テレビ系）
19.3％　火曜22時「僕の歩く道」（フジテレビ系）
18.2％　月曜21時「のだめカンタービレ」（フジテレビ系）
17.3％　金曜22時「セーラー服と機関銃」（TBS系）
13.0％　金曜21時「家族〜妻の不在・夫の存在〜」（テレビ朝日系）
12.8％　土曜21時「たったひとつの恋」（日本テレビ系）
11.4％　火曜21時「役者魂！」（フジテレビ系）
11.0％　日曜21時「鉄板少女アカネ!! 」（TBS系）
10.3％　木曜21時「だめんず・うぉ〜か〜」（テレビ朝日系）
8.8％　金曜22時「嫌われ松子の一生」（TBS系）
8.1％　金曜23時「アンナさんのおまめ」（テレビ朝日系）
（参考）「夏ドラマ」の初回最高は「結婚できない男」の20.2％、最低は「レガッタ」の9.5％。

ということで、初回放送の視聴率トップに立ったのは「Dr.コトー診療所2006」。人気マンガが原作、前作のドラマも好視聴率、鉄板の医療モノ、豪華な出演陣と好条件を積み重ねたドラマなりが、23.2％のスタートダッシュは出来すぎな感も。フジテレビ木曜22時枠の初回視聴率としては、「愛という名のもとに」が持っていた23.1％の最高記録を14年ぶりに塗り替える快挙を達成したなりね。

2位は実年齢はまだ13歳の志田未来が、妊娠する役を熱演する「14歳の母」。衝撃的なテーマから注目度が非常に高く、日本テレビも番組宣伝に熱を入れていたなりが、その甲斐あって見事に20％近い視聴率を取る好スタートを切ったなりよ。主題歌の「しるし」（Mr.Children）も印象に残るメロディで、ドラマの内容にもピッタリ。終盤に向けて大きな盛り上がりが見える作品なので、中盤あたりからまたジワジワと視聴率を伸ばすかもしれないなりね。

3位は「のだめカンタービレ」を抑えて「僕の歩く道」。草なぎ剛が主演、橋部敦子が脚本の「僕生き」シリーズの第3弾という位置づけの作品で、このドラマでは草なぎ剛が自閉症の男性を演じているなりね。これまでの「僕生き」シリーズとはまた趣が異なるなりが、草なぎ剛がかなりの熱演を見せているなりよ。4位の「のだめカンタービレ」はトップに立てなかったものの、視聴率的には順当な滑り出し。「竹中直人がやりすぎ」との批判が強いなりが、概ね原作ファンも納得の出来なりね。

大きく期待を裏切ってしまったのは「たったひとつの恋」。亀梨和也と綾瀬はるかという若手の人気俳優をツートップに据え、「愛していると言ってくれ」や「ビューティフルライフ」、「ロングバケーション」「空から降る一億の星」などのヒット作を連発し、「恋愛ドラマの巨匠」とも呼ばれる北川悦吏子が脚本を担当していることからも、高視聴率が約束されているかに見えたなりが、「セリフや設定が古くさい」との感想を挙げる視聴者が多く、残念ながら初回は低視聴率になってしまったなりよ。確かに「金持ちと貧乏人の恋」という設定は使い古されすぎているかも。

個人的には、前クールで酷評されていた「レガッタ」をも下回る衝撃の8.8％スタートとなった「嫌われ松子の一生」が一押し。この視聴率は「Dr.コトー診療所2006」の裏の枠という不運から来ているもので、ほかの枠なら順当に15％くらいは取ってもおかしくない内容なりよ。主演の内山理名にとっては不運なりが、原作、映画とも評判の良い作品なので、これからドラマ版でどのように松子の転落人生が描かれていくのか楽しみなりね。

皆さんが見ている「秋ドラマ」は、期待通りの視聴率だったなりか？