飼い主とペット仲間を助けるために命を捧げた忠犬。

2006/10/19 08:36 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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ウォール家が今年の春に東京で滞在していた時、渋谷近くにアパートがあったため、よく友達と待ち合わせするのには「ハチ公前」を利用していました。コ○助と久しぶりに再会した時も、確かその場所。しかし実際には数年ぶりの対面だというのに、毎日ネット上で会話をしているせいか、感動の再会というよりは妙に「やぁ」、「あ、どもども。お疲れさまです」みたいに、さっぱりした挨拶だったような(笑)。まぁ、その緊張しない関係が好きなんですけれども。

ところで、ハチ公。娘たちもこの銅像が大好きで、よくよじ登ろう(笑)として母に怒られたりしていました。確かに海外で育った彼女たちには、このワンちゃんがどれだけご主人に忠実だったかとか、そういう逸話は判らないだろうけど……。でも、アメリカにだって犬の忠義心の強さだとか、飼い主の命を救っただとか、そういうストーリーは存在します。先日、ウィスコンシン州で起こった出来事も、体の不自由な女性を補助犬が救い出したいうお話でした。

同州東部にあるエルクハート・レイクにお住まいのジェイミー・ハンソンさんは数年前交通事故で足を失い、義足での生活を余儀なくされました。ある日、ジェイミーさんがソファでその義足をはずした状態でくつろいでいたところ、なんと飼い猫がテーブルのろうそくを倒してしまったのです。彼女は急いで火を消そうとしたそうですが、炎があっという間に装飾品に燃え移ってしまったのです。火と煙の威力はどんどん強くなり、歩く事が出来ないジェシーさんは、逃げ出すことも出来ませせん。このままでは命が危ない。

と、その時「補助犬」として一緒に生活していたジェシーが、ジェイミーさんの義足を咥えて助けに来てくれたのです。すんでのところで動きを取り戻した彼女は消防署に連絡、さらにジェシーの誘導で外に逃げることが出来ました。ワンちゃん大活躍ですね。

ところが屋外に出た時、ジェシーは今度はペット仲間である先ほどの猫がいないことに気がつきます。まだ家の中で鳴いているではありませんか。その声を聞いたジェシーは、火の中に戻ってしまったのです。そしてそのまま二度と帰ってこなかったそう……(涙)。

飼い主のみならず、猫までも助けようとした正義感の強いジェシー。ジェイミーさんはきっとアナタのことは一生忘れないでしょうね。

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