クリスマスを彩る楽曲として、山下達郎の「クリスマス・イヴ」などと共に日本でも定番になっているのがワム！の「ラスト・クリスマス」。失恋の歌（「クリスマス・イブ」もだけど）なのになんでこんなにかけられているのだろうと毎年不思議に思うのだけど、80年代に青春を過ごした人にとって、ワム！はスーパーアイドル。「ラスト・クリスマス」を聴くことによって、「あの頃はあんなに悲しかったけど、今は幸せだ」とか、「あの頃の失恋なんて、今の苦労に比べたらたいしたことなかったなあ」なんて、当時の思い出に浸れる曲なのかもしれない。

そんなワム！が、クリスマスを控えた12月上旬に復活するそうなのだ。なんでも、12月11、12、14、15日にロンドンのウェンブリー・アリーナで行われるジョージ・マイケルのライブに、元バンドメイトのアンドリュー・リッジリーが出演するのだとか。2人の共演は、86年の解散ライブ以降は、91年にブラジルで行われたイベント「ロック・イン・リオII」の1度きり。まあ、ジョージ・マイケル自体がほとんどツアーをしていないということもあるのだけれど。詳細は明らかになっていないけど、どうやら今回も再結成というわけではなく、ジョージ・マイケルのライブ期間中限定の共演のようなのだ。

この共演は、ジョージ・マイケルが長い間構想を練っていたのだそうで、アンドリューの快諾によって実現できることになった。彼らの曲をバック・コーラスで彩っていたペプシとシャーリーも参加するとのこと。完全なるワム！サウンドが復活するようなのだ。でも、先日、大麻所持と居眠り運転で逮捕されているジョージ・マイケル。ちゃんとライブができるのだろうか。

ワム！は今年でデビューから25年。当然ジョージ・マイケルの音楽活動も25周年を迎えるわけで、11月には彼のキャリアを総括した2枚組39曲のベストアルバム『Twenty Five』をリリースする。このアルバムには、「ラスト・クリスマス」や「フリーダム」をはじめとするワム！時代の名曲も収録されるとのこと。

現在、ジョージ・マイケルは、このアルバム発売を記念して14年ぶりのツアーを行っている。“再結成”が予定されているロンドン公演もこのツアーの一環なのだけど、現在は北米ツアーを検討中で、来日公演の可能性もあるのだ。「ラスト・クリスマス」の人気が高い日本、もしかしたら、来日公演にもアンドリューが顔を出す……なんてことはないか（笑）。