資生堂CMに問い合わせ殺到、熊木杏里が歌う曲がCD化決定。

2006/10/10 22:22 Written by コジマ

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BONNIE PINKの「A Perfect Sky」(資生堂アネッサ)やきぐるみの「たらこ・たらこ・たらこ」(キユーピーあえるパスタソース)など、CM曲がCD化されることが珍しくない昨今、またまた注目のCMが現れたのだ。今回話題になっているのは、資生堂の企業広告テレビCM。テレビCMの創成期を切り開いたCMディレクター杉山登志を描いたTBS系スペシャルドラマ「メッセージ 〜伝説のCMディレクター・杉山登志〜」(8月28日放送)内で90秒のCMが流れるや否や、テレビ局に問い合わせが殺到したのだとか。

このCM、資生堂の公式サイトで視聴できるのだけど、歌も映像も情緒的ながら透明感のあるものになっている。出演者は、ESPRITに所属する新人モデルのMAIKO。歌は、日本テレビ系バラエティ「嗚呼!バラ色の珍生!!オーディション」でグランプリを獲得して2002年にデビューしたシンガー・ソング・ライター、熊木杏里が担当している。

「本日私はフラれました」で始まる歌詞とシンクロするように、失恋した女性(MAIKO)が顔を洗いながら涙を拭い、化粧をすることで立ち直っていくといったストーリー。MAIKOの新人らしからぬ、表情だけで表現する演技もよいけど、何といっても楽曲が素晴らしい。「こんなときいつでも 涙を拭いてくれた母さんは 今はいないから」と続き、「忘れます 忘れます 新しい私になって」「忘れます 忘れます 忘れられると思います」という歌詞が、男性のぼくでも涙を誘われたのだ。中島信也監督(日清カップヌードル“Hungry?”のCMなどで有名)、やるなあ。

「新しい自分に生まれ変わったら、きっと、もっと美しい明日がやってくる」というナレーションにも心がなごんだし、最後に流れる「一瞬も 一生も 美しく」というコピーにもとても感心してしまった。こんな美しいCM作るなんて、資生堂はホントにうまい。

ぼくのような感想を抱いた人が少なくなかったらしく、ドラマ内でCMを放送したところ、「感動した!」という声と共に、「モデルは誰?」「歌っているのは?」という問い合わせがテレビ局に殺到。熊木杏里が歌っているということが分かると、今度は所属先のキングレコードへ「曲は発売されているの?」という声が多数寄せられたそうなのだ。そこで同社は急遽CD化を決定し、11月22日にCMと同じ「新しい私になって」というタイトルで発売することとなった。

昨年、TBS系ドラマ「3年B組金八先生」の挿入歌として「私がたどる物語」が抜擢された熊木杏里。心を揺さぶる詞と清々しい声は、聴く人の心をとらえて離さない。実力は十分なので、今回のCD化でブレイクするかも。

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