アサヒビールが広告・CMで「飲酒運転は禁止」、缶・ビンに印字も検討。

2006/09/21 17:36 Written by コジマ

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先月25日に福岡市で起きた飲酒運転による幼児3人死亡事故から約1カ月、連日報道される飲酒運転逮捕者にあきれている人も多いのではないだろうか。これだけニュースになっているのに、という言い方もヘンだけど、社会的な注目が集まっているのになぜ飲酒運転をやめようとしないのか、理解に苦しむのだ。

こうした非難が自動車やお酒を製造しているメーカーにも飛び火しているのだけど、アサヒビールが9月末以降、テレビCMや新聞・雑誌などの広告に「飲酒運転は法律で禁止されています」というメッセージを掲載することを決めたのだ。同社を含めた酒類業大手4社では、飲食店向けに同様のポスターを作製することも発表している。

メッセージは、現行のCMや広告に上記のメッセージを挿入する形をとるとのことで、金融業の「事前によく確認を」とような大幅な変更はないみたい。まあ、金融業のものとは違って、今回は自発的なものだから当然なのだけど。また、酒類業界では飲食店向けに「飲酒運転は禁止!」というポスターを作製するだけでなく、お酒の缶やビンのラベルにこうしたメッセージの印字を義務づけるよう検討しているのだとか。うーん、たばこみたいになってきたのだ。こちらは飲酒自体をやめるよう啓発するものではないけど……。

アサヒビールの荻田伍社長は「メーカーとしても飲酒運転は見過ごすことはできない」(産経新聞より)と話しており、世論の攻撃対象がメーカーに向かないようにするためとはいえ、こうした啓発をいち早く行う姿勢は立派なこと。情けないのは、いつまで経っても飲酒運転をやめない人たちなのだ。このままでは、パチンコや競馬などのギャンブル、健康に悪いとされる食品などの広告にも、自制を促す文言が盛り込まれることになるかも。なんだか、言われないとやらない、自立できていない大人のように扱われているみたいで、すごく気分が悪いのだ。

とはいえ、禁止されても飲酒運転をやめない人が多いのは事実。「飲酒運転は禁止されています」なんて弱いので、いっそのこと「免許停止になります」とか、「罰金○○万円です」、「飲酒運転で事故を起こすと懲役○○年になります」といった具体的な内容を盛り込んだほうが、効果があるような気がするのだけど。

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