時代を読む鋭さがカギ、歴史上の人物で理想の上司は誰?

2006/09/20 23:57 Written by コジマ

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ぼくが最近聞く友達の愚痴で多いのが、「上司が無能」ということ。まあ、酒の席でのことなのでかなりおおげさに言っているのだろうけど、上司の能力や言動に不満を持っている人は少なくないようなのだ。そこで人気なのが、自分にとって理想の上司とは誰かという調査。スポーツ選手やタレントなど、有名人を対象にした調査では、ヤクルトの古田敦也・選手兼監督や星野仙一・阪神シニアディレクター、所ジョージなんかが挙がっているのだけど、これをオリコンが歴史上の人物を対象に調査したのだ。

コ○助に負けず劣らず歴史好きなぼくとしては、記事のタイトルである「あの人と一緒に天下取り!上司にしたい歴史上の人物は!?」を見た瞬間、あれこれといろいろな人物を心のなかで描いたのだ。定番なところでは、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、武田信玄、上杉謙信……。戦国時代は知名度や評価が高い人物が多いのだけれど、そうした乱世の雄たちを抑えて、“革命”の雄である坂本龍馬が総合でも男女別でも1位に選ばれたのだ。

幕末の英雄として知られる坂本龍馬。時代を鋭く読む力に長けており、“国賊”として勝海舟を襲いに行った直後に彼の弟子になったり、考え方も鎖国から開国へと一瞬で転換したりするなど、直感的な天才肌の志士で、船中八策や大政奉還など、明治維新の功績は枚挙に暇がない。商才も長じていたため、日本初の商社である「亀山社中」を設立するなど、若くて身分の低い志士たちに、希望に満ちた明るい未来を描いてみせたのだ。こうしたところが、1位に選ばれた要因なのかもしれない。けれど、長州藩の高杉晋作も含めて、こうした天才型の人の部下になるとけっこう気苦労が絶えないかも。山縣有朋も苦労したみたいだし。ただ、陸奥陽之助(宗則)が心酔しきっていたところを考えると、それを感じさせないほどの魅力が龍馬にはあったのかも。上杉謙信や、太平洋戦争時の陸軍参謀だった石原莞爾(満州事変を画策)もこうした天才の部類に入りそうなのだ。

続いて2位に選ばれたのは、織田信長。自分の理想を苛烈に追い求める姿は多くの男性の支持を得たのだ。たしかに強烈なリーダーシップは認めるけど、配下の「鬼」といわれた柴田勝家が戦々恐々として従っていたことを考えると、こちらも部下でいるのは厳しそうな気がするのだ。依怙贔屓も平気でするし、揚げ句に部下イジメもしょっちゅう。ぼくは勘弁してもらいたいのだ。あ、でもこれはあくまで上司として見た場合で、戦国武将としてはかなり好きな人物なのだ。

じゃあ、上司として一番いいのは誰かというと、これもよく分からない部分がたくさんあるものの、最後に勝ちを拾った徳川家康(3位)や、「人は城、人は石垣」(もともとは孫子の言葉)と部下を大切にした武田信玄(9位)、太平洋戦争時の司令官の山本五十六(男性で8位)などはどうだろうか。山本五十六は、米国との戦争を最後まで反対し、開戦が避けられないとなると勝つための最善策を考えたというから、こうした頭の切り替えが早い人は理想なのだ。人情に厚かったらしいし。

女性で人気が高かったのが、聖徳太子。ランクインいしている他の人物より伝説の部分がかなり多いけれど、今いわれているような人物だったら、こちらも理想の上司であることは間違いないのだ。武士(武官)以外で唯一、福沢諭吉が女性のランキングで8位に入っている。

こうした大人物たちと比べられたらかわいそうだけど、最低限の差配ができるエライ人が少ないというのも、ぼくが会社勤めをしていた頃の感想なのだ。現場ではとても有能な人なんだけどなあ。大手だとやっぱり違うのだろうか。みなさんも、歴史上の人物で上司になって欲しい人はいますか?


☆上司にしたい国内の歴史上の人物(総合、オリコン調べ)
1. 坂本龍馬
2. 織田信長
3. 徳川家康
4. 聖徳太子
5. 豊臣秀吉
6. 西郷隆盛
7. 上杉謙信
8. 源義経
9. 武田信玄
10. 徳川吉宗

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