世界バスケ、米国とアルゼンチンを敗って決勝はギリシャ×スペイン。

2006/09/01 23:11 Written by コジマ

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予選で早々に日本が敗れたため、日本開催なのにイマイチ盛り上がらないFIBAバスケットボール世界選手権(世界バスケ)。しかし会場は、決勝トーナメントに進んだ各国の応援団が大歓声を上げるなど、世界選手権らしい雰囲気になっているようなのだ。そんな世界バスケ、1日にさいたまスーパーアリーナで行われた準決勝で波乱が起きた。米プロバスケットボール協会(NBA)の選手が多数出場し、国際バスケットボール連盟(FIBA)ランキング1位の米国がギリシャに、2004年のアテネ五輪覇者であるアルゼンチンがスペインにそれぞれ敗れてしまったのだ。

米国は、“ジョーダン2世”と呼ばれているクリーブランド・キャバリアーズのレブロン・ジェームズ選手や、今季マイアミ・ヒートの優勝に貢献しファイナルでMVPを獲得したドウェイン・ウェイド選手らNBAのスター選手が多く登録され、優勝候補の筆頭に上がっていた。

準決勝では、米国が第2クオーターで12点差をつけていたのだけれど、第4クオーターには逆に12点を追うかたちとなった。その原因は、チームとしての熟成度の差。ギリシャのパンナジオティス・ヤナキス監督が「チームプレーが良かった」と話しているように、ギリシャは運動量豊富な5人が自由自在にボールを回しながら、コート内を動きまくったのだ。対する米国は第4クオーターにジェームズ選手、ウェイド選手、カーメロ・アンソニー選手(デンバー・ナゲッツ)の主力を投じて得点を重ねたがついに追いつくことはなく、101-95でギリシャが決勝に進んだ。ギリシャのシュート成功率は63%。驚異的な数字なのだ。

この敗戦に関して、米国のマイク・シャシェフスキー監督は「ギリシャのオフェンスがわれわれのディフェンスを圧倒した。責任は私にある」とし、ギリシャに「本当に美しいバスケをチーム全体でプレーしていた」と賛辞を贈っていたのだ。そういえば、ダーク・ノビツキー選手(ダラス・マーベリックス)擁するドイツとの準々決勝でもかなりアブナイ試合をしてたしなあ。ジェームズ選手とウェイド選手、アンソニー選手は、アテネ五輪に続いて世界選手権でも金メダルを逃した。

一方、昨季のNBAファイナルで大暴れしたサンアントニオ・スパーズのエマニュエル・ジノビリ選手擁するアルゼンチンは、04年に行われたアテネ五輪で金メダルを獲得。02年の世界バスケでも準優勝を果たし、今回も米国と決勝で戦うことが予想されていたのだ。

しかし、スペインとの準決勝は75-74で敗れた。アルゼンチンも第4クオーター終盤に意地を見せて同点に追いついたものの、直後のフリースローで逆転された。スペインは、アテネ五輪予選でアルゼンチンに勝ちながら、決勝トーナメント準々決勝で米国に敗れ、アルゼンチンが金メダルを獲得するのを悔しい思いで眺めていた。今度は決勝トーナメントでの勝利。アルゼンチンより良い色のメダル獲得は確実なのだ。

決勝で見たかった米国とアルゼンチンの3位決定戦は2日午後7時半から、それぞれ強豪を破ってのギリシャ対スペインの決勝戦は3日午後7時半から、さいたまスーパーアリーナで行われる。

それにしても、今回放映権を獲得したTBSは、日本戦以外は決勝しか放送しないという、バスケファンにとってかなり腹の立つプログラムを組んでいる。深夜の放送枠なのだから、準決勝くらい放送してもよかったのになあ。

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