作品から伝わる女心、毎日新聞が「下着川柳」歴代入選作を紹介。

2006/08/31 22:01 Written by コジマ

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今年2月にもNarinari.comでお伝えした「サラリーマン川柳」。17字のなかに、普段言えない上司への苦言や夫・父としての悲哀が込められていて、爆笑したり思わずうんうんとうなずいたり、シャープな言葉遣いにはいつも感心させられるのだ。一方、変わって微妙な女心を反映している「下着川柳」。これは毎年、下着メーカーのトリンプ・インターナショナル・ジャパンが行っているもので、今年も8月9日に入選・佳作が発表された。1998年に始まった「下着川柳」の歴代入選作を、毎日新聞が紹介しているのだ。

「下着川柳」の正式名称は「インナーウェアにまつわる川柳〜ブラ川柳」。98年から毎年募集しており、今年で9回目を数える。今春には8回目までの入選・佳作を集めた「うっとり 下着川柳」(かんき出版)も出版されるほど、人気を博している。

「ガードルを 脱いでビールの うまさかな」(98年 34歳 テクテクママ)
「勝負ブラ 誰のためって 念のため」(04年 28歳 こむすび)

毎日新聞はまずこの2句を紹介。上の作品は第1回の一席(1位)で、下は04年の入選作。どちらも男性の前では大きな声で言えない、女性の気持ちがよく表れているのだ。

「やだ課長 紅茶のことです ティーバッグ」(00年 41歳 プー子)
「デート中 わざとせきして 谷間見せ」(99年 41歳 のんちゃんの母)
「ヨセアゲで 震度1でも ゆれる胸」(06年 54歳 ふらら)

などなど、40歳代以上の応募者が多く、かつ作品も秀逸である場合が多いという。この3句は、すんなりとその光景を思い浮かべることができるのだ。また、時代を反映している作品もあり、

「冬ソナを 勝負下着で 見てる母」(04年 26歳 佐倉さくら)
「『どっちがいい?』 写メールで聞く 試着室」(02年 34歳 しるこ)

だけでなく、最近流行の「見せパン」を題材にしているのであろう、

「見せてるの? 見えちゃってるの? 見ていいの?」(02年 32歳 踊る視線)
「見る自由 見せる自由に 見ぬ自由」(03年 38歳 アンチョビッチ)

なんてものも。うーん、たしかにぼくも街に出ると視線のやり場に困ることがあり、こうした句のようなことを頭に思い浮かべることがあるのだ。さらに、

「服よりも 下着を選ぶ 初デート」(99年 21歳 サボテン)

なんて、お父さんが聞いたらちゃぶ台をひっくり返しちゃうような作品も。いや、オトコの視点からいうと、服のほうが重要な気がするのだけれど……。

今年の作品も秀逸なものが多く、前出の「ヨセアゲで〜」のほかに、

「ぜい肉を 吸収合併 Cカップ」(48歳 とらこ)
「ABC ここにもあるぞ 格差社会」(34歳 毒りんご)
「TOB 『とっても おしゃれな ババシャツ』か?」(33歳 K.A. to go)
「寄せて上げ 平屋がヒルズに 早変わり」(29歳 木下務)

など、時事ネタを盛り込んだ句が多いのだ。こうして女性たちの密かな努力?を目の当たりにすると、こうした苦労のない男性としては拍手を贈りたくなってしまう。くれぐれも、

「その胸は 寄せ寄せ詐欺と 彼の弁」(04年 39歳 ちーさん)
「その下着 防弾チョッキ?と 訊く夫」(06年 27歳 すずらんまま)

なんて発言は、控えたほうがよいのだ。

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