波紋広がる「亀田戦の微妙判定」、各所から批判的な反応が続々。

2006/08/03 14:35 Written by コ○助

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「亀田興毅は本当に強いのか」。これまで弱い相手との対戦を繰り返し、ランクを上げてきた亀田興毅の初の世界タイトル戦として、全国民の(?)の視線が注がれた2日の「亀田興毅vs.フアン・ランダエタ ライトフライ級王座決定戦」、皆さんはちゃんと見たなりか? ボクシング中継では歴代2位となる42.4%(瞬間最高は52.9%)の視聴率を叩き出したことからも、いかに世間の関心が高かったのかが伺えるなりよね。その試合結果やさまざまな反応は試合終了直後からネットやテレビ、新聞などで大きく取り上げられているので周知のところなりが、あまりに情報量が多いので簡単に整理しておくことにするなり。

試合中から大盛り上がりを見せたのは2ちゃんねる。1ラウンドにいきなり亀田興毅がダウンしたことで、「負けるのでは」という空気が書き込みからビシビシと伝わっていたなりよ。テレビ中継を見ながら書き込まれるレスの件数は異常なスピードで増え、試合が判定にもつれ込んで亀田興毅の世界王座奪取が決まると勢いが爆発。さらに中継終了から約1時間半後に「筑紫哲也 NEWS23」(TBS系)に生出演した亀田興毅の不遜な態度が「燃料」となり、書き込みの勢いは加速していくことになるなりね。

「燃料」のひとつになったのはYahoo!ニュースが行った「亀田興毅が判定で世界タイトルを獲得。あなたの判定は?」というアンケート。「亀田興毅の勝利」「ファン・ランダエタの勝利」「引き分け」とシンプルな3択のアンケートは、「ファン・ランダエタの勝利」への投票が90%以上になるほどで、試合を見ていたほとんどの人が「亀田興毅の勝利判定に納得がいかない」様子が数字で表れていたなりよ。

そして「亀田勝利」の判定に納得いかないネットユーザーの中からは、ランダエタへの同情や激励の言葉が多数見られるようになり、ランダエタの出身国であるベネズエラの大使館や、ベネズエラの大使館と間違えてベネズエラにある日本大使館にメールを送る人が続出。ベネズエラの日本大使館はホームページに「お知らせ(ランダエタ選手へのメール)」として「世界ボクシング協会(WBA)ライトフライ級王座決定戦のフアン・ランダエタ選手への沢山の激励のメールを送り頂いていますが、送付頂きましたメールつきましては、フアン・ランダエタ選手がベネズエラに帰国次第、同選手にお渡ししたいと思います」と異例のコメントを掲載したなりね。

その後、もはやお決まりのパターンではあるなりが、テレビ中継の映像がYouTubeに続々とアップされ、世界中に「配信」されることに。中でも「Worst Fixed Boxing Match of the History, Korean Judge Bribed」と名付けられた動画のコメント欄には書き込みが殺到し、関心を持った海外のユーザーと日本のユーザーとの間で、英語のやり取りが交わされているなりね。

オンライン百科事典の「Wikipedia」にもすぐに反応が現れ、「八百長」の項目が「八百長(やおちょう)とはスポーツ競技(特にライトフライ級のボクシング)などで事前に示し合わせて、わざと負けたりすること。そしてhydeの身長は156cm。同意語として亀田興毅がある」と書き換えられる始末(3日14時現在)。また、同じ八百長事件の代表例として「WBA世界ライトフライ級王座決定戦八百長疑惑事件 亀田興毅VSファン・ランダエタ(ボクシング)」とも記述されているなり(同)。

試合終了後にはボクシング関係者や識者のコメントがたくさん出ていたなりが、中でも厳しい言葉を並べたのはやくみつると勝谷誠彦。やくみつるは「泣きながら父親にチャンピオンベルトを巻くシーンなど、最後まで安いドラマを見せられた感じがする。礼儀を知らない選手を受け入れる世間の風潮にも問題があると思う」(中国新聞より)と批判、勝谷誠彦は自身のホームページ「勝谷誠彦の××な日々。」の中で「日本人の一人としてファン・ランダエタ選手とその関係者そしてベネズエラ国民更には世界中のボクシングを愛する人々に深くお詫びを申し上げたい」「試合の裏で囁かれる様々な黒い噂」「試合のスポンサーはパチンコメーカー」と陰謀の影をにおわすようなコメントを寄せているなりよ。

朝になると新聞各紙が冷静なトーンで「疑惑の判定」と「ファンからの疑問の声」を伝えていたなりが、産経新聞には「TBS社内で中継を見ていた社員によると『判定の瞬間、社内でも“えー”とどよめきが起こり、“あり得ない”といった戸惑いの声や批判の声が飛び交った」という、気になる一文も(笑)。

テレビのワイドショーは比較的冷静なトーンの番組が多かったなりが、熱くネガティブな方向性で報じていたのがテレビ朝日。試合会場から出てきた観客にインタビューを敢行し、「見にこなければ良かった」と語る若い女性のコメントを紹介したほか、「スーパーモーニング」では「亀田興毅“微妙な”勝利 日本中が騒然 きのうの判定を考える」のコーナーに生出演した二宮清純とやくみつるが批判を展開。二宮清純は「(ランダエタが提訴しないのは)正直言って首を傾げる」「スポーツは『フェア』を譲ってはいけない」「大切なものを失っている」「彼には責任はないが、メディアの美談構造にも問題がある」「このままでボクシングは良いのか」、やくみつるは「家族にも問題がある」「何でも許されるという風潮が生んだヒーロー」と一刀両断だったなりよ。

こうした日本国内の反応はAP通信が「議論呼ぶ2-1の判定勝ち」(産経新聞より)と世界に配信したほか、ベネズエラ国営通信は「日本の観客たちも勝者はランダエタだと思った。審判たちの判断は非難されている」(産経新聞より)と批判的に報道。ベネズエラではかなりの物議を醸しているようなり。

一様に批判的な反応が強い今回の騒動。皆さんはどう感じたなりか?

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