ストーンズのキース・リチャーズ、31年前の罪に恩赦。

2006/07/21 21:02 Written by コジマ

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世界ツアー中、フィジーで脳震とうを起こして脳手術を受けたり、断り続けていた映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」(ゴア・ヴァービンスキー監督)の続編への出演が再度決定したりと、62歳になってもまだまだ話題を振りまいてくれるザ・ローリング・ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズ。またまたタブロイド紙を賑わせるニュースが飛び出したのだ。今度は、キースが麻薬常習者だった31年前の罪が恩赦になったというのだ。

この事件の概要は、1975年、31歳だったキースがストーンズの全米ツアー中、同じギタリストのロン・ウッドやファンらとともにテネシー州メンフィスからテキサス州ダラスに向かって車で移動していた。アーカンソー州フォーダイスで昼食を取ったあと、運転を再開したキースが急ハンドルを切ったところを警官に見つかり、停止を命じられた。警官は危険運転と判断し、罰金162.20ドル(現在のレートで約1万8800円)を課せられたのだ。

それだけでなく、車内からマリファナのにおいがしたため、ファンの1人が麻薬所持の疑いで起訴され、キースも拘留され、保釈金を払って釈放されたのだそう。キースはこの“危険運転”を、「ラジオを調整しようとしてかがみ込んだため」としているけれど、当時、音楽界を代表する麻薬常習者だったキースなだけに、マリファナがらみでハンドル操作を誤った可能性は否めないのだ。

それから31年の時が経ち、今回の世界ツアーで3月に“現場”のアーカンソー州(リトルロック)でライブを行ったのだけれど、公演中、キースは観客に向かって「アーカンソー州のイメージは『無茶苦茶な交通違反取り締まりで悪くなった」「(会場にフォーダイス出身者がいないか聞いて)オレはそこの警察署長を知ってたんだぜ」と語った。これを聞いて驚いたのが、大のストーンズファンであるマイク・ハッカービー・アーカンソー州知事。「わが州の印象が軽微な交通違反によって損なわれていることに気づいた」とし、終演後に楽屋を訪れてキースに恩赦の話を持ちかけたのだ。

ハッカビー知事が代理人として恩赦申請を行い、同州の保護監察局が受理、キースの罪が31年ぶりに消されることとなったのだ。ファンである知事の私的な行為として、市民から批判の声が上がりそうだけど、同知事は「植物以上のIQを持った人からは(恩赦反対の声は)出ない」と語っている。

うーん、職権乱用のきらいがあるのは確かだけど、軽微な罪の恩赦で、しかも保護監察局が受理したということは、ハッカビー知事の独断専行ではないみたい。しかし、上記の発言は、日本だったら有権者から非難を浴びそうなのだ。

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