これさえ終われば楽しい夏(又は冬)休みが待っているというのに、その前に立ちはだかる厚い壁。それがウォール真木にとっての、大学時代の期末テスト("Final Exams"、単に「ファイナルズ」と呼ぶことが多い)でございました。ひとつのセメスター期間に5教科ほどの授業を取るのですが、その成績を決定する比重の大きなファイナルズ。大体2〜3週間前から準備を始め、睡眠時間を削り、カフェイン入りのドリンクやら錠剤に頭がトリップし、食生活はいい加減になって、ストレスからくる大食いで胃をいためる……。いやあ、あの頃はまじめに勉強していたなぁ(笑)。
なにはともあれ学生にとって期末テストは悩みの種。何とか姑息にこの壁を乗り越えようと、カンニングに走ろうとする輩も少なくないのが実情でございます。ルイジアナ州立大学のアンドリュー・ランソン、ピーター・クライン両氏も物理学の試験を目前にして、教授のオフィスに忍び込み答案用紙を盗み出す計画を立てそれを実行。その行動力があればまじめに勉強しろよって感じなんですが、違法行為に出てしまうところが浅はかですねぇ。
試験前のとある夜中、物理学科のラブラフカ・ラプニック教授のオフィスのある建物に忍び込んだ2人は、天井から室内に侵入。答案用紙を盗み出した後、それを図書館でコピー。その後再度教授室に戻って、用紙を元の場所に置き「証拠隠滅」までしたのです。
しかし翌日、オフィス内の様子がおかしいことに気づいた教授が警察に連絡。答案用紙に覚えのない汚れや折り目などが付いていたことから、これが持ち出された可能性があると捜査が始まりました。そして室内から見つかった指紋と、試験当日に生徒たちから提出された問題用紙に付着していたそれとを比べた結果、先のランソンそしてクライン容疑者の名前が挙がったのです。2人の試験の成績が、平均よりずば抜けていたのも容疑者特定の決め手になったとか。
2人は容疑を認め、今後さらに裁判などが待っているそうですが、違法侵入などの罪は最高6年の実刑になる可能性もあるのです。さらにアメリカの大学では、カンニングは本当に厳しく罰せられるのが常。たぶん彼らは退学処分を受けることになるでしょう。まったく、人生ずっこけちゃいましたねぇ。