デルやアップル・コンピュータ、ゲートウェイ、eMachines……。日本のパソコン市場にはたくさんの外資系メーカーが製品を投入しているなりが、そのほとんどが米国に本拠を置く企業。パソコンの世界で一歩先行くのが米国なので当然といえば当然ではあるなりが、世界にはもちろん、ほかにもいくつものパソコンメーカーが存在しているなりよ。そんな数あるパソコンメーカーの中から、日本ではほとんどなじみがないものの、ヨーロッパで大人気だというパソコンメーカーが日本に上陸することになったなりね。

そのメーカーの名はダイアローグ。台湾のメーカーながら、スタイリッシュなスタイルがイタリアを中心としたヨーロッパでウケ、人気となっているメーカーだというなり。これまで日本には並行輸入品としてもほとんど製品が入ってくることがなかったのでなじみがない名前なりが、主力のモバイルノートパソコン「FlyBook」を引っ提げ、日本法人を設立しての本格的な市場参戦となるなりね。

それでは簡単に、参入第1弾となる製品の概要を簡単にまとめておくなり。

［V33i　A5サイズノート］
・世界初の3.5Gデータ通信に対応したSIMカードスロットを搭載。
・CPUは超低電圧版Pentium M 753（1.2GHz）と773（1.3GHz）の2モデル。
・1024×600ドット表示対応の8.9インチワイド液晶ディスプレイを搭載。
・感圧式タッチパネルを搭載。
・液晶を180度回転させたタブレットモードで使用可能。
・親指操作も可能な独自の「トラックポイント」を採用。
・IEEE802.11b/g無線LANとBluetooth 1.2に対応。
・メモリは512Mバイト。
・HDDは40G／60GB。
・重量は1.23キロ。
・本体色はレッドとブラックの2色。
・価格は26万8800円から。
・発売は7月4日から。

「V33i」の特徴は何と言ってもSIMカードスロットを搭載していること。海外で利用されているHSDPA/UMTS/EDGE/GPRS/GSMの携帯電話のSIMカードを本体のスロットに挿すだけで、データ通信ができるなりね。残念ながら国内の携帯電話キャリアは現時点では未対応のため、日本でこの機能を利用するためには、海外で携帯電話を契約した上で、NTTドコモやボーダフォンのローミングサービスを利用する必要アリ。PHSをはじめとするモバイルデータ通信環境が整っている日本では、今のところ金額的にも、導入の手間的にも、あまり現実的な方法とは言えないなりか。ただ、A5サイズながらタブレットモードで利用できること、デザインが可愛らしいことなど、いくつか良さそうな点もあるので、気になる製品ではあるなりね。

［VM　A4サイズノート］
・世界初の可動型ディスプレイを搭載した2スピンドルモバイルノートPC。
・1280×768ドット（WXGA）表示対応の12.1インチワイド液晶ディスプレイを搭載。
・CPUはIntel Core Duo 1.66GHzを搭載。
・IEEE802.11a/b/g、Bluetooth 2.0に対応。
・640×480ドット（VGA）対応のWebカメラを内蔵。
・指紋認証センサーを内蔵。
・メモリ512MB（最大容量は2GB）。
・HDDは30GB/60GB。
・DVD-RWドライブ、DVD-ROM/CD-RWコンボドライブ、DVD-ROMドライブ選択可能。
・重量は1.64キロ。
・本体色はシルバー、レッド、ブラックの3色。
・価格は216,000円から
・発売は6月20日から。

「VM」は少し変わった可動型ディスプレイを搭載した製品。ディスプレイのヒンジ部分に仕掛けを施してあり、本体を開いたあとにディスプレイを前に引き出すことができるスタイルで、まるでデスクトップのディスプレイのようになるなりよ。「世界初」を謳うように、ノートパソコンとしてはこれまで見たことがなかった斬新なスタイルなりが、これは飛行機のエコノミーシートなどの狭い環境での操作性を向上させるのが狙いだというなり。

デザインに厳しいイタリアでも人気というだけあって、パッと見の印象はなかなか鮮烈。その部分だけでも一定のニーズは獲得できそうなりが、特に「V33i」では、最大の特徴でもあるSIMカードスロットの機能を活かすことができないなど、日本の消費者に訴求できるポイントが若干弱いのが不安なところではあるなり。でも、新しいパソコンメーカーが日本市場に参入したことは素直に歓迎したいなりよね。第1弾にとどまらず、これからも積極的な製品展開で市場を盛り上げて欲しいものなり。