動画投稿サイト「ワッチミーTV!」はフジテレビ版「YouTube」か。

2006/06/12 14:34 Written by コ○助

このエントリーをはてなブックマークに追加


YouTube」の世界的なヒットによって、日本でもすっかり定着してきた感のある「動画を投稿して、多くのユーザーと共有する」というスタイル。ネットの「視聴率」を調査しているネットレイティングスによると、「YouTube」は米国のサイトかつ英語版のサービスしか提供されていないにも関わらず、日本からは月200万人が利用しているというなりよ。また、1人あたりの訪問頻度と平均利用時間に限れば、日本が米国を上回るほどなのだとか。いかに「YouTube」を利用している日本人が多いのか、その現状が浮き彫りとなっているなりね。

コ○助の周囲でも、夜な夜な「YouTube」を徘徊しては「面白い動画はないか〜」とパソコンの前でつぶやいている人が続出中(笑)。探しているのはテレビ番組や歌手のプロモーションビデオといった「限りなく黒に近い」、もしくは「真っ黒」な動画を探すことがほとんどのようなりが……。米国でも著作権の部分は問題視されており、メディアと「YouTube」の間で削除をめぐるやり取りが頻繁に行われているようなりが、削除してもすぐに誰かが同じ動画をアップロードするといういたちごっこ状態なのが今の「YouTube」なりね。

こうした無法地帯化しやすいサービスであると共に、複雑な著作権処理や管理の問題から日本にはまだ「YouTube」を追随するようなサービスは登場していないなりが、そうしている間にも日本からの「YouTube」利用者は増加の一途をたどっているなりよね。仕組みとしては面白い「動画を投稿して、多くのユーザーと共有する」というスタイル、そして何よりも旨味のある膨大なトラフィック。合法的にサービス展開できれば、こんなに魅力的なサービスはないなりよ。まあ「合法的」という至極当たり前の枠組みの中で、どれだけ「YouTube」に迫る魅力を打ち出せるかは、サービス事業者の力量がすべて。ユーザー任せにならず、いかにユーザーを魅きつけるだけのコンテンツを提供できるかが、「合法的」な動画共有サイトの成功のカギとなりそうなり。

さて、そんな投稿型の動画サイトに挑む企業として名乗りを上げたのがフジテレビ。7月中旬から「ワッチミーTV!」なる「YouTube」に似た仕組みのサイトを立ち上げ、試験運用を始めるなりね。著作権に最もうるさいコンテンツホルダーのテレビ局が動画投稿サイトの運営に乗り出す狙いは何なのか。著作権を無視した投稿にはどのように対処していくのか。そのあたりをフジテレビ情報企画部プロデューサーの時澤正氏に直撃したインタビューがITmediaに出ているなりよ。

「ワッチミー!TVはユーザーが投稿した動画をすぐにアップするわけではない。投稿されるごとにスタッフがチェックし、問題ないと確認したものだけを公開する」
「プロ・アマから幅広く作品を募集する。プロの作品発表の場として活用してもらうとともに、アマチュア作家にスキルを磨いてもらう場にする」
「アマチュアの動画にも、1000本に1本、1万本に1本は、マスに受けるすばらしい作品があるはず」
「ワッチミーTV!は、デスクトップの画面で見て面白い映像とは何か、ネットユーザーはどういうものに反応するかという、まだそれほど考え抜かれていないことを考え、示していきたい」

インタビューを読む限りでは、「ワッチミー!TV」のコンセプトはやや漠としている印象。「プロの作品発表の場として活用してもらう」「アマチュア作家にスキルを磨いてもらう場にする」といった言葉が「ワッチミー!TV」の真の狙いならば、いわゆる「映像作家(とその卵)」が主なターゲットになるため、動画投稿の敷居はかなり高いモノになりそうなりよ。一般の人が、気軽に楽しく利用するというイメージとは少し違うかもしれないなりね。また、「アマチュアの動画にも、1000本に1本、1万本に1本は、マスに受けるすばらしい作品があるはず」という部分にも、何やら「当たるも当たらないも運任せ」的なニオイが……。

多分に実験的な雰囲気を漂わせているフジテレビの「ワッチミー!TV」は果たして「YouTube」並の成功を収めることができるのか。まずはサービス開始を心待ちにしたいなりね。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.