ハリケーン・シーズン到来、今年の名称リストは?

2006/06/09 22:08 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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アメリカでは6月に入った頃からがいわゆるハリケーン・シーズン。昨年ルイジアナ州のニューオーリンズ市など、アメリカ南部に大損害をもたらしたハリケーン「カトリーナ」。みなさんの記憶にもまだ新しいことと思います。2005年8月23日にバハマ沖で発生した熱帯低気圧は、翌日その年11番目の熱帯性暴風となり、その後5日間に渡ってフロリダ州、ルイジアナ州、ミシシッピ州などに上陸、死者1,600人以上を出した大災害となりました。

ところで日本では台風を1号、2号……と呼びますが、アメリカではハリケーンには上の「カトリーナ」のように名称を使用します。これは固有名詞を使うことで個々の熱帯性暴風の区別が付けやすくなり、混乱を避けることが出来るという利点があるため。この方式は1953年から採用されているそうです。

ハリケーンが発生すると、そのたびに頭文字がアルファベットのA〜Zの順番になった名前が与えられます。ただしこれだと21個しか名前が持てず、時には全て使い切ってしまう年も。こんな場合は、続けてギリシャ文字のアルファ、ベータ……というギリシャ記号が名称に使われるんだか。ちなみに名前は1979年までは全て女性のものを使っていたそうですが、今では男女交互の名前が使用されています。

ところでこの名称、ハリケーンが発生してからその場で付けるのではなく、実は最初から決められたリストがあり、それに厳密にそって命名されています。世界気象機構("World Meteorological Organization")という団体が作成したこのリスト、なんでも6年分あり、それを繰り返し使用しているそう。例えば2006年度のリストは、

アルベルト
ベリル
クリス
デビー
アーネスト
フローレンス
ゴードン
ヘレナ
イザーク
ジョイス
カーク
レスリー
マイケル
ナディーン
オスカー
パティー
ラファエル
サンディ
トニー
ヴァレリー
ウィリアム

と決まっており、アルファベット21個分の名前が男女男女の順番になっています(2007年度分のリストは逆に、女男女男の順)。

ちなみに6年に1度は同じ名称リストが使われる……となっていますが、これはもちろん例外も。先の「カトリーナ」のように、被害や規模の大きかったハリケーンについては、惨劇の記憶を呼び起こさないためにも名称を永久追放にしてしまうそうです。例えばハリケーンの当たり年だった昨年(2005年)は、大型ハリケーンの「デニス」、「カトリーナ」、「リタ」、「スタン」、「ウィルマ」が欠番になりました。そしてこれらに取って代わるネーミングは6年後の2011年に「ダン」、「カティア」、「リナ」、「シーン」、そして「ホィットニー」となるそうです。あ、そういえばリナって名前の友達いるわ(笑)。

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