イワシの水揚げ量減少が止まらず、1匹1200円の取引例も。

2006/05/29 09:37 Written by コ○助

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近年、各メディアで盛んに報じられているイワシの水揚げ量が激減しているという話題。Narinari.comでも2003年頃から何度かこの話題に触れてきているなりが、その間に水揚げ量が増加傾向へと転ずることもなく、食卓からイワシが遠のいている家庭も少なくないと思うなりよ。かつてはどこのスーパーや魚屋さんに行っても、まず売っていないことは考えられなかった「大衆魚」なのに、最近は店頭に並んでいない日もずいぶんと増えてきたなりよね。日常の光景が少しずつ変わりつつあるのは、少し寂しくもあるなり。

2003年頃のNarinari.comの記事を振り返ってみると、当時、イワシの価格が「カレイを抜き去り、キンメダイ並の価格水準となる1キロ2100円まで高騰」とあるなりね。大きめのイワシ1匹を200グラム相当と仮定すると、だいたい1匹あたり420円。手が届かない範囲ではないなりが、かつて1匹100円前後で売られているのが当たり前だったことを考えれば、相当な値上がりなりよね。単純に、イワシがカレイより高いというだけでも信じられないなりが、キンメダイと同水準というあたりにも、驚かないわけにはいかないなり。

でも、この3年の間に事態はさらに悪化。イワシの価格高騰は続き、もはや決して「大衆魚」とは呼ぶことができないポジションに上り詰めてしまったようなり。読売新聞によると、今年は春先からイワシの水揚げが伸び悩んでおり、東京・築地市場では5月に最高値を更新。その金額はなんと1キロあたり5775円、1匹あたりに換算すると約1155円にもなるというなりよ。同時期に取り引きされたキンメダイと比べると、約2.2倍もの高値。3年前には「キンメダイと同水準」と言っていたのに、一気にキンメダイのポジションを抜き去ってしまったなりね……。

ただ、あくまでもこれは特大サイズの、最上位のイワシ(鮮魚)の一例。イワシの水揚げ量が激減しているのは事実で、それに伴ってスーパーや魚屋さんから姿を消しつつあるのは確かなりが、楽天などで検索してみると、まだまだ「大衆魚」の扱いで販売しているお店もあるにはあるなりよ。120匹(10キロ)で4830円(=1匹あたり約40円)というお店も発見。まあこれだけ大量に購入すれば安く手に入るということなのかもしれないなりが、方法によっては鮮魚でも手が届かないわけではないなりね。

また、缶詰や甘露煮のパックなどの加工品は以前と変わらぬ値付けで販売しているケースが多いなり。これは海外産(米国やメキシコ、カナダ、モロッコなど)のイワシを使用しているためで、こうした加工品のためのイワシの輸入量は年々増え続けているようなりよ。日本人なら刺身や寿司でも食べられるくらい鮮度の良いイワシが食べたい! と言いたいところなりが、そこをグッと堪えて加工品で我慢すれば、とりあえず「イワシはお預け」という事態だけは避けられそうなりね。

いずれにしても、イワシがここまで激減してしまった明確な理由は分からないようで、自然界の力で日本近海のイワシが再び増えることを祈るのみ。またいずれ、「大衆魚」としてカムバックする日が来て欲しいものなり。

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