ライバルのソニーが発売する「プレイステーション3」の価格が発表されたことで、俄然注目を集めている任天堂の次世代機「Wii」の価格。廉価モデルが62,790円、上位モデルがオープンプライス(599ドル、7万円台見込み)の「プレステ3」について「あまりに高い」との声が強まっていることで、相対的に「Wii」の価格への関心が高まりを見せているなりよね。これまでどんなに高くても、ゲームユーザーに「買えない」と思わせるような値付けはしてこなかった任天堂だけに、「Wii」に関してもそれほどバカ高い価格で登場することはないと考えられているなりが、そこは次世代機。近年はゲームハード、ソフトともに初動の価格は高めに設定されることが多いだけに、正式発表があるまでは完全に不安を拭うことはできなかったなりよ。
先日、アメリカのロサンゼルスで開催されていた世界最大のゲームショー「Electric Entertainment Expo(E3)」の場では「Wii」の価格についての発表はなし。ひょっとしたら価格まで発表されるかも……との期待は一部で高まっていたので、空振りに終わったのは少し残念だったなりよね。恐らく価格が明らかになる次のタイミングは夏から秋にかけて、発売時期と見られる冬よりも少し前になりそうなりが、25日に行われた決算関係の発表会で、その価格のヒントになる発言が任天堂の広報が飛び出したなりよ。
具体的な価格はまだ発表されていないものの、任天堂によれば「Wii」の価格は「25,000円以上は考えていない」のだとか。つまり、どんなに高くても、「プレステ3」の半分以下、「Xbox360」(39,795円)よりも大幅に安いということになるなりよ。「Wii」が発売される頃には、昨年12月に登場した「Xbox360」が発売後1年を経過するので値下げに踏み切る可能性はあるなりが、それでも「Wii」の水準まで引き下げるのは難しそう。「Wii」が「次世代機で最も安い」ハードになることはほぼ間違いないなりね。そしてそれは、特にゲームを親に買ってもらわなければならない、子どもに対する大きなアピール材料と言えるなりよ。
コストのかかる部品や機能などをあえて抑え、ゲームの本質部分での楽しさを提案しようとしている「Wii」なので、最新スペックと華麗なグラフィックで押す「プレステ3」や「Xbox360」と単純に比較をするべきではないのかもしれないなりが、発売前ながら任天堂の向いている方向性は多くのユーザーに支持されているなりね。今のところ、独特なコントローラーに代表される「新しいゲームのカタチ」に対するユーザーの評判は上々なりが、2万円台で投入されることが正式に決まれば、さらに「Wii」に食指が動くユーザーが続出しそうなり。
長年、据え置き型のゲーム機では煮え湯を飲まされてきた任天堂なりが、追い風に乗って「Wii」が大ヒットを記録する可能性は十分なりね。