タイで新旧日本ブーム? メード喫茶と「ALWAYS」が盛況。

2006/05/18 21:18 Written by コジマ

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戦前から一貫して親日国であるタイの首都バンコクで、なんと“秋葉原名物”のメード喫茶が開店したそうなのだ。週末には1日に600〜700人が訪れるという盛況ぶりで、ブームに発展しそうな予感がする。また、映画「ALWAYS 3丁目の夕日」(山崎貴監督)も公開中だそうで、こちらは1日200〜300人とさほど多くはないものの、描かれている昭和30年代の日本の姿が今のタイ社会の状況とマッチしているため、共感を呼んでいるのだとか。

タイのメード喫茶1号店がバンコクの若者文化発信地「サイアム・スクエア」に開店したのは先月下旬。社長のタビーラープさんは、日本の漫画やメード喫茶の大ファンだったため、会社を辞めて開店を決意したのだとか。店の名は、そのままズバリ「Akiba」。メード姿の女性が接客するほか、店内にはタイ語に翻訳された日本の漫画が並んでいるそうなのだ。うーん、これは「メード喫茶+漫画喫茶」。タビーラープさんは日本のオタク文化をよく研究しているなあ。「日本のサッカーの発展の一部として漫画『キャプテン翼』が貢献した」と語っているように、日本の漫画に愛着を持っていることが伝わってくるのだ。

「Akiba」で働くメードのほとんどがタイの一流大学卒業生なのだとか。彼女たちは漫画にも詳しいそうなのだ。しかし、タビーラープさんよると、日本のメイド喫茶のようにひざまづいてコーヒーに砂糖とミルクを入れたり、オムレツにケチャップにお客さんの名前を書いたりはさせてないとのこと。

在留邦人も多く訪れるという同店の1日の来客数は、平日で300人、週末だと600〜700人というから、これは大成功なのだ。この成功をかぎつけて、早くも日本の業者が“視察”に訪れたり、タイでの開店方法を聞く電話が殺到しているとのこと。「サイアム・スクエア」が秋葉原になる日が来るのだろうか。

先月20日からタイで公開されている映画「ALWAYS 3丁目の夕日」も、順調な経済発展のなか地域の格差が生まれ、地方出身者がバンコクで低賃金労働に従事しているタイの現状が、映画で描かれている昭和30年代の日本とぴったり合い、多くのタイ人の共感を呼んでいるのだとか。産経新聞の記事にある、映画輸入業者の「映画は、タイの若者が最近忘れがちな家族を大切にする心を教えてくれている」という言葉には、ちょっと感動してしまったのだ。

「ムエタイ、タイ料理」と「メイド喫茶、漫画、映画」。こうして並べるとちょっと日本がカッコ悪い気がしないでもないけど、お互いを認めたうえでの文化の輸出入は素敵なことだと思うのだ。タイの映画も日本でちょっと流行っているし、これをきっかけにお互いの理解をもっと深められればいいのになあ。まあ、そんな簡単にはいかないだろうけど。

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