16歳の性犯罪者に異例判決、その内容とは。

2006/05/18 10:40 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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「メーガン法」("Megan's Law")。Narinari.com でも先日コジマが「米国で子供の事件の携帯メール速報サービス開始」という記事の中で紹介していましたが、これは米国で性犯罪者が出所した場合、その住所の登録・公開を義務付ける法律です。

1990年にすでにワシントン州では凶悪な性犯罪者の情報公開を強制する法律が制定されていましたが、この種の法律が全米に広がるきっかけを作ったのは、1994年に起こった痛ましい事件でした。メーガン・カンカちゃん(当時7歳)が、出所したばかりの性犯罪者にレイプされた挙句殺害されてしまったのです。その後残された両親が中心となって、この法律を全米に広げるための草の根活動を続け、1996年にクリントン前大統領が連邦法として制定しました。

しかしこのメーガン法は他の多くの法律と同様、未成年者は対象外。これには当たり前ながら賛否両論の意見が飛び交っています。ニュー・ジャージー州でも数年前、14歳の時に義妹にわいせつな行為をしたとしてとある少年が逮捕されましたが、彼にもこのメーガン法は課されることがありませんでした。

しかし先日同州裁判所は異例の判決を出します。その内容とは「少年が18歳になるまで、彼が誰かをデートにさそう場合は、必ずその相手の両親に自分が過去に性犯罪を犯した事実を伝えること」。この少年は今16歳なので、あと2年はこの決定に従わなければなりません。メーガン法より公開性はありませんが、それでも本人が自分の過去を正直に話さなければならないのです。

しかし親の立場としては、自分の娘が連れてきたボーイフレンドが「実は過去にレイプ事件を起こしまして……」なんていってきたら、即効で家から叩き出しますけどねぇ。 あ、その前にウォール家ダンナは娘が男の子を家に連れてきた時点でもう即効で叩きだすか、そうか(笑)。

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