このところ、米国のインターネット業界には大きな再編の波が訪れているなり。米国最大のプロバイダであるAOLにGoogleが資本参加したり、オークション大手のeBayが、勢力を拡大しているGoogleに対抗するべくヤフーやマイクロソフトとの提携交渉を進めていたり。すでに市民権を得ているサービスを提供している企業同士が、さらなる顧客の獲得と、弱点分野の補完のために提携する動きが活発化してきているなりよ。そして、今度はマクロソフトとヤフーという、二大巨頭の提携の噂が出てきているなりね。

ウォールストリートジャーナル紙によると、マイクロソフトはもともとAOLへの出資交渉を行っていたなりが、横からやって来たGoogleにさらわれるカタチになってしまったために方向転換。次の交渉先として選んだのがヤフーだったというなりよ。両社は過去1年に渡り、どのような提携ができるのか、その可能性を模索する下交渉を行っているというなりね。急激に力を強め、ポータル化への動きを着々と見せているGoogleに対し、既存のポータルがなりふり構わずに対抗策を検討せざるを得ない状況になってきているのは事実。マイクロソフトも例外ではなく、今回の動きは危機感を募らせていることの表れとも言えそうなり。

具体的な交渉内容は憶測の域を出ないなりが、ロイターによると、マイクロソフトはポータル事業である「MSN」をヤフーに売却することで、ヤフーの株を取得する選択肢も検討しているのだとか。記事には「Microsoftはこの報道についてコメントを避けた。Yahoo!の担当者には取材できなかった」ともあるので、真相はまだ闇の中なりが、明確な否定のコメントが出ないところを見ると何らかの交渉をしている可能性を排除することはできないなりね。

もしこの資本提携が実現すれば、業界再編の流れがさらに加速することになるだけでなく、同種のサービスを展開している日本をはじめとする諸外国への影響も必至。そして「Google連合vs.マイクロソフト・ヤフー連合」の対立の構図がハッキリと浮かび上がることになるかもしれないなりね。まあ「MSN」とヤフーは競合事業も多く、仮に売却が実現したとしても統合への道のりは困難を極めそうではあるなりが……。

いずれにしても、ユーザーの混乱を招くような提携やサービスの統合はするべきではないし、ユーザーもそれを望んではいないはず。ユーザーがメリットを享受できるような、中身のある提携に期待したいものなり。