激戦区・中野に評判の新ラーメン店、その正体は。

2006/04/24 22:58 Written by コジマ

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青葉、大勝軒、味噌一、山頭火……。有名店がしのぎを削る攻防を繰り広げている東京・中野で今年の2月、新たなラーメン店がオープンした。料金は190〜340円と格安で、ラーメンの種類は北海道から喜多方、佐野、東京、横浜、和歌山、尾道、九州、はたまた本格中華、韓国、タイなど100種類以上。行列ができるほどではないけど評判は上々というその店の正体は、なんとインスタントラーメンを専門に扱うラーメン屋さんだったのだ。

インスタントラーメン屋「さくら」は、西武新宿線新井薬師駅の南口改札を出て1分もかからないところにある。JR中野駅からは徒歩13分。定番の「サッポロ一番」(サンヨー食品)から、関東では珍しい「金ちゃんラーメン」(徳島製粉)などの地方限定ラーメンを全国から集め、店主の竹中さくらさんが調理してくれる。ラーメンとスープ以外のメンマや海苔、ホウレンソウなどのトッピングはもちろんインスタントではなく、チャーシューと煮タマゴは手作りなのだとか。調理する水も、富士山の天然水を使用している。

竹中さんが「最近は1杯1000円なんてラーメンも出てきているが、その人の味覚によって味は違ってくるもの。うちはこれだけ選べてこの値段。最高は一度に3杯食べた人もいる。それでも1000円でお釣りが来るよね」(ZAKZAKより)と語るように、「さくら」の価格帯は190〜340円。飲んだ帰りのラーメン代は結構かさむので、この値段は有り難いのだ。普通のラーメン屋さんだと量が多すぎることもあるし。

120種類ある銘柄のうち、最近の人気は「麺の底力 みそ味」(明星食品)、「北海道ラーメン・旭川しょうゆ」(藤原製麺)、「中華三昧 海鮮」(明星食品)、「キムチラーメン」(?)「街一番中華ソバ」(ヤマダイ)、「喜多方蔵の街ラーメン」(オノギ食品)、「棒ラーメン」(味のマルタイ)、「サッポロ一番 みそ」、「味一楽 しょうゆ味」(サンヨー食品)、「ヤクルトラーメン(麺許皆伝)しお味」(ヤクルト)、「昔ながらの中華そば」(東洋水産)だとのこと。また、ラーメン以外にもレトルトのカレー(22銘柄)やクリームシチュー、ハヤシライスなども扱っているのだ。

竹中さんは、渋谷で20年ほど居酒屋を経営したのち、2年前に実家のある中野に移転。2月から居酒屋を改装してインスタントラーメン屋を始めた。なぜインスタントラーメンなのかというと、やはり、激戦地の中野で本格的なラーメン屋を始めても儲からないと判断したためだとか。「ゆくゆくはオリジナルのインスタントめんを作りたい」(ZAKZAKより)と話しているように、居酒屋のときより売り上げは落ちているものの、本人は楽しそうなのだ。現在、値段によらず店頭でラーメンを食べるとサービス券が1枚渡され、このサービス券を10枚集めると280円のラーメンが1杯無料、50枚集めると全国のインスタントラーメン25食詰め合わせ、100枚集めるとカジュアルジーンズやブランドシャツなどさまざまな商品がもらえるのだとか。10杯で1杯無料とは、これは回数券並にお得なのだ。

公式サイトでは、全国のインスタントラーメン30種類セットと50種類セットを販売している。価格は3800円と5900円(ともに送料別)で、1袋当たり127円と118円。何が送られてくるかは季節や在庫状況によって変わるそうだけれど、店頭ではなかなか売ってない商品が多いので、これは興味深いのだ。

東京のなかでもラーメン通に認められた店が多いなか、こうしたアイディアで勝負し、しっかりとお客さんをつかんでいる「さくら」。今度中野に行ったときに寄ってみようかな。


☆インスタントラーメン「さくら」
東京都中野区上高田3-19-1
電話 03-3388-5201
営業時間 午前11時30分〜午後10時(日曜定休)

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