ボストン市が銃交換プログラムを実施、ご褒美はギフト券。

2006/04/19 08:42 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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アメリカといえば個人でも銃が所有できる国。もちろん銃を購入するにはいろいろ厳しい規制があり、近年では銃持込を禁止している場も増えてきました。なので本当に誰でも銃を買って気軽に持ち歩けるというワケではなく、日常生活で常に銃を見かけることはありません。それでもデパートの釣具ディスプレイの隣で、何気にライフルが売られていたりするのをみると、やっぱり日本人の目にはちょっと怖くも感じたりもしますね。

さてその銃社会のアメリカ。犯罪に使われるもののほとんどが、違法に所持されている武器だということです。なので上記の通り、たとえ合法的に銃を所有するのが難しくなってきたといっても、違法銃の取締りが出来ない限り、犯罪は防げないということなのですね。

そこで10年ほど前全米で、違法所持の銃の数を減らす目的で始められたプログラムがありました。銃を地方自治体などに提出してもらう代わりに処罰はナシ、しかもその提出に対して50〜100ドルほどの報酬も支払うというものでした。マサチューセッツ州のボストン市でも同様のプログラムを実施。1993年から3年間で2,800丁の銃が回収されたそうです。

しかしこの "Buyback Program"、調査したところ回収された銃の中で実際に犯罪に使われたモノは極端に少なく、さらに自主的に武器を提出した人々の中には、その代価をさらに新しいモデルの違法銃の購入費に当てる者も。結果として犯罪減少にはあまり役立った無かったとして批判も浴びました。

そこで過去の失敗を繰り返さないために、ボストン市では今度報酬を現金にしないで、ギフト券にする案を議会に提出。デパートやスーパーなどで$50ドルほどの買い物が出来るカードを今後、銃と引き換えに配っていくとか。これはボストン市長のゴーサインが出れば近日中にも新しい犯罪撲滅キャンペーンとして施行される予定だそうです。

果たして今回は成功するか?

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