キリストの奇跡、湖水面に張った「氷」が正体?

2006/04/11 10:17 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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キリスト教のイエス・キリストといえば、聖書の中でも書かれている通り、生存中いろいろな奇跡を起こしたといわれています。水をぶどう酒に変えたり、嵐を鎮めたり、病人の体に触れただけでその病が治ったり、最後には死から復活し、天高く上昇して神の元に還ったり。

そんなキリストの奇跡のひとつである「水の上を歩く奇跡」が、最近米マイアミ州立大学の教授の手によって科学的に説明することが出来た、というお話です。この奇跡は嵐渦巻く中、弟子たちが乗る舟に向かいキリストが水上を歩いてやって来た……というストーリー。海洋学者ドロン・ノフ氏はキリストがこの奇跡を起こしたという場所、現イスラエル北部のガリラヤ湖の天候や海流温度などを詳しく調べたそうで、その結果2600年前〜1500年前の当時は、一帯を包んだ寒冷化した気候のためにガリラヤ湖の表面が凍結していた可能性が高いのだそう。

教授は「きっと人が乗っても割れないほどの厚みの氷があったことと推測される。遠くからは氷の表面が水のようにみえたのではないか」「仮に私が『水上を歩いた人がいるとしたら信じるか?』と問われたら『ノー』と答えるであろう。全ては自然科学で説明することが出来ると思う」「今回の学術的見解が聖書の答えになっているかどうかは、人々の判断に委ねたい」とコメント。彼の研究結果は専門誌の「古陸水学ジャーナル」の最新号に発表されました。

もちろん聖書を科学的に説明しようとする試みには、常にキリスト教徒から反発の声が上がります。ノフ教授の元にはすでに抗議の電子メールが届いているそうで、今後も彼の姿勢に対する批判は続きそうな気配なのです。まあ、世界の不思議を科学で突き詰めようとする姿勢も大切ですし、もちろん信仰心で物事を信じることも大切。 どっちつかずでいいんじゃないでしょうかねぇ(笑)?

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