WBC日本−アメリカ戦の「誤審」問題に反応さまざま。

2006/03/14 10:17 Written by コ○助

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アメリカ時間12日に行われたワールドベースボールクラシック(WBC)2次リーグ初戦、日本−アメリカ戦の試合で起こってしまった「誤審」問題。8回表、3塁ランナーの西岡剛内野手のタッチアップ→ホームインが一度は認められながら、アメリカのバック・マルチネス監督の「ベースから足が離れたのが早かった」との猛抗議によって判定が覆り、日本の勝ち越し点が「幻」になってしまった……というのは、昨日お伝えした通りなり。「審判の判定は絶対である」という大前提が崩れてしまったことに、王貞治監督をはじめとする日本代表の面々、そして球界関係者、ファンからは怒りの声が噴出しているなりよ。

例えばメジャーを代表する監督でもあり、現在はロッテの監督を務めるボビー・バレンタイン監督は「西岡のミスと思えない。間違ったコール。最高のプレーヤーがグラウンドにいるのに、審判がひどかった」(スポーツニッポンより)と発言。西岡選手がロッテの選手であること、バレンタイン監督は日本の野球を愛していることを考えればごくごく自然な発言ではあるなりが、かなり怒り心頭のようなりよ。

また、この試合に先発して好投した上原浩治投手(巨人)は試合後に「この終わり方はむかつきますから。今日の終わり方では全員が納得しないと思う」(ニッカンスポーツより)と悔しさをにじませ、阪神の星野仙一SDは自身のサイトで「アンパイアの威信、権威というものを何十年も百年以上もかけて築いてきたはずのアメリカで、アメリカの主審がセカンドの責任アンパイアが『セーフ』と判定したプレーをひっくり返したのだから、これには驚いたというよりも唖然とした」と強い言葉で批判しているなりね。報道される「声」はごくごく一部なりが、ネットの反応を見る限りでは、多くの日本の野球ファンが同じような感想を抱いているのではないかと。

ただ、こうした「誤審」問題は感情的に批判が増幅され、被害を受けた側だけがワーワー言っているだけということがままあるので、もう一方の当事国であるアメリカの反応が気になるなりよね。いくつか反応を見ていくと、例えばニューヨーク・タイムズは「カリフォルニアの陰謀」という記事の中で、「たとえ離塁が一瞬早くても、あのような場面で走者がアウトになるのは普通はあり得ない」「野球を通じて友好を深めるはずの大会で、最初の事件が起きた」と批判的な論調で、USAトゥデーも「誤審」の過程を詳細に解説すると共に「テレビのリプレーを見る限り、西岡の判定を変えたのは間違いである」と断言しているなりね。

実際に現場に居たアメリカの選手からも、例えばアレックス・ロドリゲス内野手は「(8回に)判定が変わったのには、すごく驚いた」、デレク・リー内野手は「判定が覆るなんて、そうあることじゃない。われわれは贈り物をもらった」(以上、スポーツ報知より)と、立場上ハッキリとしたコメントは出せないものの、やや懐疑的ではあるようなりよ。また、アメリカのある選手は「タッチアップのスタートが早かったとは思わない」と暗に誤審を認めているとも伝えられているなり。

いくら問題が大きくなろうとも、日本がアメリカに負けたという事実はもう覆ることはないだけに、これはこれとして今後のWBC運営に一石を投じるきっかけになると割り切り、気持ちを切り替えて残りの韓国、メキシコ戦を全力で戦い抜いて欲しいなりね。

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