恋人のキスは関連なし、ピーナツ・アレルギー少女の死因。

2006/03/07 20:14 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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ピーナツ・アレルギー、アメリカではショック死にも繋がる恐ろしい症状として広く認知されています。例えば多くの幼稚園や学校ではピーナツやそれを含む食品の持込は禁止。他人の子供におやつを与える時でも、まず最初にその親にアレルギーの有無を確かめるのが暗黙のルールとなっています。自分の不注意で幼い子供などにアレルギー反応を起こしてしまい、それが命にも関わるとしたら……。考えただけでも怖い話です。実際、アメリカでは社会全体に「ピーナツ恐怖症」があるといっても過言ではないでしょう。

さてそんなピーナツ・アレルギーなのですが、昨年11月に起こった事件はこれまた人々の間に恐怖心を植えつけました。カナダのケベック州に住む15歳の少女が、ボーイフレンドとキスをした後に急に倒れ、その4日後に死亡したというニュース。実は彼女もピーナツ・アレルギー持ちであり、ボーイフレンドがキス前に食べたとされるピーナツ入りのお菓子が口内に残っていたため、それが原因でアナフィラキシー反応の呼吸困難を引き起こした、とメディアでは大きく取り上げられました。本当に微量のピーナツでも、下手をすると死にいたる可能性がある……。本当に怖い話だなぁとウォール真木もこの出来事をよく覚えています。

しかしこの事件を取り扱った地元検視官が最近になって報告書を発表。死因は当初のアレルギーによるショック死ではなく、何らかの原因で彼女が酸欠状態になったためだと、新しい見解を述べているそうです。その理由として、ボーイフレンドがピーナツ入りの食品を食べた後がキスの数時間も前だったこと、そして少女の運び込まれた病院での治療記録の不足などを挙げています。これらを考え合わせると、アレルギー反応が死因であると考えにくいそうで、他の何かの原因が「脳酸欠状態」を引き起こし、それが直接彼女の命を奪ったのだろうと新たな報告書では説明されているとか。

何はともあれ、たった15歳の若さで亡くなってしまった少女のご冥福を祈らずにはいられません。

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