ソフトバンクがボーダフォン買収へ、両社とも交渉を認める。

2006/03/04 07:26 Written by コ○助

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親会社の日本テレコムの買収にともない、J-PHONEが英ボーダフォン傘下に入ったのは2001年10月のこと。しばらくはサービスに大きな変更はなかったなりが、2003年10月には日本でもボーダフォンブランドを採用し、J-PHONEブランドは消滅してしまったなりよね。あれから2年半。2004年の「ボーダフォンから10の約束」撤回騒動や、第3世代携帯電話の整備遅れといった失策によって自滅の道を歩み、かつての好調はどこへやら。ユーザー離れが加速してしまったのは皆さんもご存知のとおりなり。最近は新サービスの「LOVE定額」でやや巻き返しを図っているとはいえ、一度付いた「負」のイメージが払拭できずに、低迷期が続いているなりよね。

そんなボーダフォンに対し、再三流れていたのが「ソフトバンクがボーダフォンを買収する」という噂。携帯電話事業への参入を目論むソフトバンクが、総務省からの免許交付を待たずに携帯電話事業に参入する「ウルトラC」としてボーダフォン買収を選択肢に入れているのではないか、との噂だったなりが、両社は「交渉の事実はない」と完全に否定。結局、正規の手続きを踏んでソフトバンクに携帯電話事業の免許が交付され、来年4月にはサービスを開始する計画だったなりよ。

ところが。ついにこの噂が現実のものになる時がやってきたなり。ボーダフォンの英本社が、日本法人株の過半数をソフトバンクグループに売却する交渉を行っていると発表したなりよ。これまでの噂と大きく異なるのは、当事者のボーダフォンに加え、ソフトバンクも交渉の事実を認めていること。すなわち、今後の交渉で条件面が詰められれば、そう遠くない将来に正式にソフトバンクによるボーダフォン買収が発表されることになるわけなり。

ソフトバンクにとって今回の買収は大きな投資が必要になるなりが、真っさらな状態から新規参入するよりも効率よく事業を展開できるメリットがあるなり。一方のボーダフォンは、完全にNTTドコモとauに水を空けられて今後の成長が見込めない日本市場に固執するよりも、成長が見込める中東などの市場に経営資源を集中させることができるメリットがあるなりね。ともに利害が一致しているため、このまま交渉がまとまる可能性は高そうな気配なり。

まだ交渉の具体的な内容は明らかになっていないものの、その買収額は1兆円規模にも上ると見られているなりよ。コロコロと親会社が変わってしまう現在のボーダフォンユーザーには気の毒な話なりが、ソフトバンクは携帯電話事業に並々ならぬ決意を持って参入するため、きっとユーザーにとってもメリットは大きいはず。今後の交渉の行方から目が離せないなりね。

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