歴史ある校舎はなくなる? 「文化学院」取り壊しめぐり対立。

2006/02/15 10:40 Written by コ○助

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大学や予備校、専門学校が林立する「学生の街」東京・お茶の水に、独特な佇まいが印象的な「文化学院」という専門学校があるなり。「文化学院」は建築家にして陶芸家の西村伊作が、歌人の与謝野鉄幹&晶子夫妻、画家の石井柏亭らの協力を仰ぎながら大正10年(1921年)に創立した文学、美術、音楽を学ぶ学校のこと。85年の長きに渡って、街の中でも異彩を放ってきた学校なりね。

この「文化学院」が今、校舎建て替えのための取り壊しをめぐる学生側と学校側の激しい対立に巻き込まれているというなり。きっかけは世間を震撼とさせている耐震偽装問題。現在の「文化学院」の校舎は築80年と老朽化が著しく、改めて強度の調査を行ったところ耐震性に問題があることが判明したため、学校側は2007年12月をめどに10階建ての新校舎を建設することに決めたなりね。学校側としては、あくまでも「学生の安全を守る」ことを検討した結果、現在の校舎を取り壊す決定を下したわけなり。

ところが、この決定に学生側が異を唱えたなり。その内容は老朽化による建て替え自体には一定の理解を示しつつも、校舎建築中の移転時のカリキュラムが未決定であること、「文化学院」の象徴的な存在でもあるアーチが新しいビルにも反映されるのかが不安であること、そして経営権を握っているビックカメラグループの放送局「日本ビーエス放送」の意向により、学校内に店舗やスタジオが入るのではとの懸念が払拭されないこと、などが理由として挙げられているなりね。カリキュラムの問題は良いとして。「文化学院」がビックカメラグループに組み込まれていたことに驚きなりよ……。

建て替え案が浮上したのは、昨年12月に「日本ビーエス放送」が経営権を握ってからというのも、学生側の不信感を高めている要因のひとつ。そのため、「耐震性の強化」や「生徒の安全を守る」といった学校側の主張は、あくまでも学校の施設以外のものを作ろうとするビックカメラグループの狙いを包み隠しているだけなのではないか、と勘ぐる生徒が出てきているなりよ。なるほど、確かに「文化学院」のある場所は若者が集まる一等地。店舗ができればそれなりに繁盛しそうではあるなり。

コ○助は高校生の頃から通ってた予備校や、大学卒業後に通っていた専門学校が「文化学院」のそばにあったこともあり、あの歴史ある校舎にはそれなりに思い入れがあるなりね。また、「恋ノチカラ」(主演:深津絵里)や「マンハッタンラブストーリー」(主演:松岡昌宏)、「離婚弁護士」(主演:天海祐希)といったコ○助が大好きなドラマ作品にもロケ地として登場しているので、愛着もひとしおなりよ。取り壊しの検討が進められているというニュースを目にして、少し寂しい気持ちになったなり。

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