模倣されるネットサービスのデザイン、「パクリ黙認」はなぜ?

2006/02/13 17:06 Written by コ○助

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以前から多くの人が疑問に感じながらも、あまり大きなトピックとして語られることがなかった「ライブドアの各サービスのデザインが、異常にほかのサービスのデザインに似ている」件について。コ○助もヤフー在職時代に、社内から「あれ、どうなのよ」という話を散々聞いてきたなりが、トップページのデザインに関しては堀江貴文前社長も模倣を公言するなど、上場企業の姿勢としてどうなんだろう、と疑問を抱かされることがしばしばだったなりよね。

この話題、最近インプレスの「Broadband Watch編集部ブログ」が取り上げたのをきっかけに、にわかに大きな関心を呼び始めているなりよ。「編集部ブログ」ではライブドアがスタートさせたQ&A形式のコミュニティサービス「livedoor knowledge」のデザインが、「忠実なまでに」ヤフーの同種サービス「Yahoo! Answers」を模倣していたことに疑問を感じ、ソーシャルネットワークサービスの「livedoor フレパ」と「mixi」、写真共有サービスの「livedoor PICS」とアメリカの「Flickr」なども比較。いずれも「そっくりなデザインを採用」していると結論づけているなりね。



いずれのサービスもライブドアが後発のサービスであることから、デザインをパクっているのはライブドア側なのは明白。なぜこうした状況をパクられた側は黙認しているのか。その点について今度はITmediaがまとめ記事を掲載しているなりよ。興味深い内容だったので、少し見ておくことにするなりね。

「似せた側は『既存サービスと同じデザインの方が使いやすい』と主張。模倣された側は法的手段に訴えることもなく、事実上黙認する場合がほとんど。背景には、ネットサービスで模倣は“お互い様”という暗黙の了解もありそうだ」
「ヤフーも歯切れが悪い。同社の広報担当者は『多くのお客様に支持される商品やサービスが似通うということは、ネットに限らず起こることなのかもしれない』と、模倣を容認しているとも取れる表現をしつつも、『Yahoo! Japanとしては、お客様により便利で支持されるものを独自で開発運営していきたい』と、オリジナルで開発していく姿勢を強調する」
「あるサイトが他のどんなサイトにもまったく似ておらず、完全にオリジナルだ、というケースは考えにくく、それはむしろ不便なサイトである可能性が高い。営業妨害目的など、明らかな悪意が認められない限り、模倣した側に対し拳を振り上げるわけにもいかない部分がある。多かれ少なかれは“お互い様”というわけだ」

要はどのネットサービスも少なからず模倣し合ってサービスが成立しているため、自社サービスに露骨な営業妨害をする(フィッシング詐欺に使われるなど)以外は、黙認せざるを得ないのが今のインターネットの状況、ということなりね。ただし、実際にはまだ裁判にまで発展したケースがないため、ひょっとしたら不正競争防止法違反や著作権法違反に問うことは可能……との専門家の見方もあるようなりよ。サービスの内容はまだしも、デザインがパクられていることについては、もう少し厳しい対応に出ても良さそうなりよね。

皆さんはライブドアの「パクリ」体質について違和感を感じたことはあるなりか?

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