東京の物価、14年ぶりに世界一を返上。

2006/02/02 09:17 Written by コジマ

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英経済誌エコノミスト系の調査機関EIU(エコノミスト・インテリジェンス・ユニット)は31日、世界128都市を対象に昨年秋に実施した生活費調査(Worldwide cost of living survey)の結果を発表したのだ。東京はノルウェーの首都オスロに続いて2位にランクされ、1991年から前回調査(2003年)まで堅持していたトップから後退。14年ぶりに物価高世界一の“汚名”を返上したのだ。また、「大阪・神戸」も前回の2位から4位に後退している。

この調査は、米ニューヨークの物価を100として日用品からゴルフのプレー代まで企業幹部が世界各国の都市に駐在する場合のコストを集計、ドル換算し指数化した。首位のオスロは140、2位の東京は136、4位の「大阪・神戸」はパリと並んで130だった。128都市中最下位は、14年前の91年に同調査で東京を抜いて1位になったイランの首都テヘランの33だったのだ。

東京が首位から2位、「大阪・神戸」が2位から4位に後退したことについて、EIUは「長引くデフレや円安の進行により、物価水準が相対的に低下した」(日経新聞)、「円が徐々に弱くなり、日本経済の低インフレとデフレと重なった」(朝日新聞) と分析。さらに、アジア各国の経済成長の影響も関係しているとした。また、税金が高いため毎回上位にランクされている首位のオスロ(前回調査では3位)については、原油の高騰を理由に挙げている。

トップ10うちアイスランドの首都レイキャビクやパリなど欧州各国の8都市が占め、ロシアは29位となっている。基準となったニューヨークは米国で最高位ながらも前回の23位から4つ順位を落として27位、これに35位のシカゴとロサンゼルス、40位のサンフランシスコが続いているのだ。

アジアでは、日本以外の都市でアジア最高となったソウルが13位、香港が後退して14位、上海が51位に位置づけている。アフリカは全体的に躍進し、ナイジェリアの首都ラゴスが63位、ザンビアの首都ルサカが91位、ケニアの首都ナイロビが93位、中東は全体的に後退し、最下位のテヘランのほか、UAEの首都ドバイが71位、エジプトの首都カイロが113位だったのだ。

物価が高いというのは、海外からの観光客数や取り引きに影響が出る非常に重要なこと。経済成長度を反映しているので低すぎるのもよくないけれど、14年間もトップだった日本もようやく落ち着いてきたのかもしれないのだ。でも、北欧やロンドンなどは税金が高いことも加味されているので、純粋な物価はまだまだ東京が世界一なのだろう。


●Worldwide cost of living survey上位10都市
1. オスロ(ノルウェー)
2. 東京
3. レイキャビク(アイスランド) 
4. 大阪・神戸
  パリ(フランス)
6. コペンハーゲン(デンマーク)
7. ロンドン.(英国)
8. チューリヒ(スイス)
9. ジュネーブ(スイス)
10. ヘルシンキ(フィンランド)

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