昨年12月、東・西日本で戦後最低の寒さを記録。

2006/01/05 06:54 Written by コジマ

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今年の冬はすごく寒いのだ。当初「暖冬」を予測していた気象庁は、「北極付近からの寒気放出の予測を誤った」として先月22日に慌てて撤回、「全国的には20年ぶりに寒い冬になりそう」と発表したのだ。その遅ればせながらの予想をさらに上回り、12月の東日本(関東甲信越、北陸、東海)と西日本(近畿、中国、四国、九州)の各平均気温は観測を始めた1946年以来の最低気温を記録。北日本(北海道、東北)と南西諸島を含めた全国平均も85年以来、20年ぶりの低温となったのだ。

気象庁によると、12月の平均気温は平年と比べ東日本で−2.7度、西日本で−2.8度でともに過去最低、北日本は−1.9度で過去9位タイ、南西諸島は−1.5度で過去6位だった。同庁は、毎冬12〜2月の平均気温で「暖冬」「並冬」「寒冬」に分類しているのだけれど、近年で「寒冬」を記録したのは95〜96年で、それでも全国平均で平年より0.6度低かっただけ。それ以降は「寒冬」はなく、以前は85〜86年の−1.6度まで一度もなかったようなのだ。ちなみに、これまでの最低記録は、東日本が47年の−2.6度、西日本が67年の−2.7度。

12月の過去最低の平均気温を記録した地点は、富士山頂の氷点下29度をはじめ、栃木県日光市の同5.0度、長野県軽井沢町の同3.8度、富山市の2.2度、福井市の2.6度、鳥取市の3.3度、三重県四日市市の3.7度など29地点にものぼったほか、8地点がタイ記録だった。

気温と同じく今季は大雪にも見舞われており、12月の月間降雪量の合計は、新潟県津南町の324センチ、青森市酸ヶ湯の295センチ、秋田市の226センチ、盛岡市の146センチ、岐阜市の79センチ、名古屋市の38センチ、高知市の12センチ、鹿児島市の11センチなど、106地点で過去最多を記録。近畿地方、新潟県で交通機関や電力供給に影響を及ぼしたのだ。

気象庁は、今回の記録的な低温を「北極からの寒気の南下(北極振動)が強かったことに偏西風の蛇行が重なり、本州上空に寒気を引き込みやすい気象条件で、上空約5000メートルにある氷点下40度の非常に強い寒気が断続的に流れ込み、冬型の気圧配置の日が多かったため」とし、当初の「暖冬」予測が外れたことについては「北極振動の予測は難しく、これほど長期化し、強烈とは読めなかった」と述べている。しかし、観測史上最低を記録するほどの「超寒冬」を「暖冬」と予測するとは、間違えるにもほどがあるのだ。ぷんぷん。まあ、それほど難しかったということなのかなあ。寒いのが苦手なぼくとしては、期待を裏切られたようで非常に悲しいのだ。

元日は暖かかったけれど、12月にも増して寒いのがここ数日。同庁が先月22日に発表した1〜3月の3カ月予報では、「北日本は低い。東日本は平年並みか低く、西日本は平年並み」としているけれど、少なくとも今月半ばまではこの寒さが続くようなのだ。また、「北・東日本の日本海側では曇りや雪、雨の日が多い」と予想されており、まだまだ豪雪が心配。該当地域にお住まいの方はご注意なのだ。早く春にならないかなあ。

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