2006年の元旦は「うるう秒」の導入日。

2005/12/31 12:57 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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さて今年も、もう残るところあとわずか。これを書いている時点でセントルイスは30日の夜9時ですが、日本ではもうすでに大晦日なんですね。年末は特に太平洋のあっちとこっちでの時差をひしひしと実感する時。

セントルイスじゃ朝7時半から朝ごはんを食べながら、NHK国際放送で「紅白歌合戦」を観るんですよ……(汗)。今年は大晦日が週末だからまだ良いものの、アメリカでは12月31日は平日。紅白の真っ最中にダンナが

「じゃ、会社いってきまーっす」

と出かけるという。お正月を迎えるという気分まったくナシ。もちろんこんな雰囲気でおせち料理なんぞを作る気も出ないので、ウォール家のお正月はこれ以上ないってほど通常運営体制です。

さて前置きが長くなりましたが、2006年1月1日は「うるう秒」が実施される日なのは、すでにご存知の方も多いことでしょう。これは1日が1秒長くなるという不思議な時刻上の調整で、今回は7年ぶりに起こるそう。

ふつう1日は24時間、86,400秒と当たり前のように考えられています。しかし地球の自転は潮汐摩擦(地球表面の海水と)などの影響で、長い間に少しずつ遅くなっているそう。本当にほんの少しの遅れなので、正確な時計がなかった昔の社会では誰も気が付くことがありませんでした。日が昇れば起きて、日が沈んだら寝る。……シンプル。

でも現在は精密な原子時計があり、これを元にした「協定世界時」という時刻が世界中で使用されています。そしてこの世界時と、実際に地球がグルリと1回転するのにかかる時間(天文時)にズレが出ることが判明。その誤差を0.9秒内抑えるため、その解決法として先のうるう秒の導入が決まったのです。

さてこのうるう秒、一体どんな頻度で実施されているのかというとこれがまた不定期(笑)。なんでも世界機関のひとつである "International Earth Rotation Service" (国際地球回転事業)が地球の回転を精密に観測し決定するそうです。うるう秒が必要だと判断すると、大体実施の6か月前に告示するとか。

さて今回のうるう秒の実施時刻ですが、日本では「1月1日午前8時59分59秒AM と、午前9時00分00秒の間」です。このふたつの時間の真ん中に、普通ではありえない8時59分60秒という時間を滑り込ませて対応するそうです……。面白いですねぇ。

ところで気になるのがNTTの時刻サービス。上記のように8時59分60秒を秒音でアナウンスするのでしょうか?調べてみたところ、NTTではうるう秒導入の100秒前から、秒音を100分の1ずつ長くして、9時00分00秒ちょうどに時刻が合うようにするんだとか。

なんだそれじゃ普段と違いが判りませんね。いっそのこと特別なトーンの違った秒音を入れるとか、イベント性を持たせて欲しかった(笑)。

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