グリーティング・カードで性感染症を告白するサービス開始。

2005/12/17 12:32 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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ううう(涙)。クリスマスまであと1週間ほどだというのに、ウォール真木はいまだにクリスマス・カードを送っておりません……。アメリカ国内ならまだしも、国際便だと絶対にもう間に合わないなぁ。日本に住んでいるワタクシの知人で、もし新年明けにクリスマス・カードが届いたとしても、お願いです、怒らないで下さい。

こんな時、オンラインのグリーティング・カードなら全世界リアルタイムで送れるし、便利だなぁと思います。本物のカードに比べると、受取った時の嬉しさも雰囲気の質も劣ってしまうという欠点がありますが、最終的な逃げ道はそこかと(笑)。Flashを使った、インターネットならではの動画カードも楽しいですしね。

それでも今回ご紹介するグリーティング・カードだけは、個人的にはどうしても受取りたくない種類のモノ。カルフォルニア州はロスアンジェルスの保険局が開設した www.inspotla.org というサイトでは、なんと「STDお知らせカード」のサービスが始まったそうです。これは自分にSTD(性感染症)があることがわかった人々が、無料および匿名で性関係のあった人物にその事実を伝えることが出来るというもの。

このサイトでは数種類のカードが用意されており、例えば

"who? what? when? where? - It doesn't matter. I got an STD; you might have it too. Please get checked out."

「誰が? 何を? いつ? どこで? そんなことは問題じゃないのです。STDに感染しました。どうかアナタも検査を受けてください 」

といったメッセージと共に、送り主がカスタマイズした伝言も一緒に送信することが出来るそうです。使用されている画像を見る限り、ゲイ・コミュニティーを対象にしているようですが、誰でも利用できるようなデザインもアリ。しかし面と向かってはいい辛い事を、グリーティングカードで伝えちゃおうというのか……。突然これを受取った人はかなりショックで混乱するんじゃないかと思うのですが。

それでもこの www.inspotla.org の活動の主旨はいたって真面目なのです。STDにかかっていることを知らずに、リスクの高い性関係を持つ人々が後を絶たず、その結果さらなる病気の蔓延を招いています。そんなことを防ぐためにも、自分の知っている人物にSTDの可能性があると判ったのなら、出来るだけそれを伝えて欲しい……。そう考えた結果のグリーティング・カードなのです。同サイトでは、カードを利用せず実際に会って伝える時のための、心の準備や感情的にならないようにするためのアドバイスも掲載しています。

ただしこのカード、人を驚かすためのイタズラに使われる可能性が大なんじゃないかと思うんですが。同保険局によると今のところそういったケース「少ない」とのことですけど、それでもやっぱり多少はあるようです。

ご利用の際は、決して悪用はなさらないようにお願い致します。

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