アメリカで広がる「チキンポックス・パーティ」とは。

2005/12/16 10:10 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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つい先ほどのことなのですが、ウォール真木のお隣の奥さんから電話がありました。

「うちの子がチキンポックスになっちゃった……」

チキンポックス("Chicienpox")とは「水ぼうそう」のこと。子供には一般的な病気ですね。もちろん空気感染しやすいので、これにかかった子供は学校がお休み。お隣の息子さんも来週いっぱいは多分家で過ごさねばならないので、我が家の娘に彼宛の学校の宿題を持って帰ってきてほしいとのこと。お安い御用です。

ところでこのチキンポックスで思い出したのですが、最近アメリカでは「チキンポックス・パーティ」なるものが流行りだしたそう。これは何かというと、小さな子供が水ぼうそうになった場合に、お友達を集めて遊ばせ、意図的に水ぼうそうを感染させてしまおうという……。もちろんこれに参加する子供たちの両親は、喜んでこのパーティにやってくるというから驚きです。

でもこれ、ちゃんと深刻な理由でやっているのだとか。アメリカでは以前から予防接種に対する懸念が取りざたされています。ワクチンの中に含まれる保存剤「チメロサール」に、自閉症を誘発させる疑いがあるとして、予防接種を受けさせない親が増えています。さらに水ぼうそうに関していうと、そのワクチンの予防効果は高くても40%しかないといわれ、してもしなくても関係ないんじゃ……と考える人々が急増。

しかし実際に水ぼうそうになった場合その免疫力は、ほぼ100%です。だったら、予防接種のリスクを負うより病気にかかって免疫を付けた方が自然だ、そう考える親がこの「チキンポックス・パーティ」を広めているのです。

もちろんこの意図的な感染誘発も、危険がゼロというわけではありません。アメリカ全米では年間1万人以上が水ぼうそうのために入院、さらには100ケースほどの死亡も確認されているそうです。というわけで、このパーティに対しても賛否両論だとか。

ウォール家は幸い長女が水ぼうそう経験アリで心配なし。次女に関しては……。実は以前彼女にもそれらしい症状が出たのですが、あまりにも水痘の数が多くなく、果たしてそれが水ぼうそうだったのかどうかは確認できていません(笑)。まあ5日ほど前にお隣の子供たちと5時間ぐらい一緒に遊んでいたので、今回かかるんじゃないかと。

潜伏期間を考えると、絶対にクリスマス前後なんですがね……。

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