先日、三井住友銀行グループのSMBCコンサルティングから今年の「ヒット商品番付」が発表され、東西の横綱には「愛知万博」と「アキバ」が選ばれていたなりよね。以下大関は「ブログ」と「『iPod』ファミリー」、関脇は「宮里藍」と「NANA」、小結は「寒天ダイエット料理」と「AQUOS VS VIERA」が続くなど、全体的には人やイベントも含めた大きな意味での「商品」の番付となっていたなり。細かいところでは突っ込みを入れたい人もいるかもしれないなりが、全体的にはよくバランスの取れた番付だったなりよ。

この時期に発表される「ヒット商品番付」にはもうひとつ、定番とも言える日経MJ（日経流通新聞）が選ぶ「2005年ヒット商品番付」があるなり。こちらも7日に発表されたので、どのような番付になっているのか、見ておくことにするなりね。

[2005年ヒット商品番付]（日経流通新聞）
【東横綱】iPod＆iTunes Music Store
【西横綱】該当なし

【東大関】株式ネット取引口座
【西大関】クールビズ

【東関脇】お手ごろ液晶テレビ
【東関脇】愛知（万博＆中部国際空港）
【西関脇】大容量HDDレコーダー
【西関脇】ディープインパクト

【東小結】震災時帰宅支援マップ
【西小結】セキュリティ便

【東前頭】スチームオーブン／レクサス／ヨガ／消臭スプレー／LOHAS／音声定額制PHS（ウィルコム）／東京タワー／デトックス／秋葉原／さおだけ屋はなぜ潰れないのか？／mixi／プロレス系芸人／金沢21世紀美術館／HAKUメラノフォーカス／スターバックスディスカバリーズ

【西前頭】おサイフケータイ／のどごし＜生＞／千葉ロッテマリーンズ／花粉ガード／生鮮100円コンビニ／ニンテンドーDS／ホームスター／プレミアムジーンズ／心斎橋／NANA／スカイプ／ドラゴン桜／昼クラ／クロスエイト／知床

一人横綱に選ばれたのは「iPod＆iTunes Music Store」。上半期の「ヒット商品番付」では「iPodシャッフル」が関脇に位置していたなりが、アップル・コンピュータは下半期に音楽配信サービス「iTunes Music Store」を開始したほか、動画対応の「iPod」を投入するなど、「iPodシャッフル」の成功を大きく上回るヒット商品を連発したなりよね。これに対抗しうる商品は、確かに思いつかないなりよ。

上位の番付は順当といった感じでそれほど違和感がないなりが、一風変わっているのは西の関脇に番付された「ディープインパクト」。競馬をしない人にしてみれば映画のタイトルかと思ってしまうなりが、今年の競馬界の話題をさらったのが、シンボリルドルフ以来、21年ぶりに無敗の三冠馬となったディープインパクトだったなりね。さすがにかつてのハイセイコーやオグリキャップほどの世間的なブームには到らなかったなりが、競馬とは一見関係なさそうな百貨店にもグッズを販売する特設コーナーが用意されるなど、単なる競走馬の枠をはみ出た人気を獲得していたなりよ。

ほかの商品では、利用率がそれほど伸びていないにも関わらず、「おサイフケータイ」が前頭に番付されたのが少々意外な気も。これは「おサイフケータイ」対応端末が700万台を突破し、利用可能店舗が25,000店舗を超えたことが評価されての番付で、あくまでもインフラが整ってきたことに対する評価なりよ。サービスは利用者が増えなければ意味が無いものなので、来年以降は実際の利用者が飛躍的に増加した、という評価で番付されると良いなりねぇ。

あとは若干わかりにくいものを説明しておくと。「東京タワー」は映画、小説のヒットに加え、実際の東京タワーも新東京タワー建設に絡み話題になることが多かったなりよね。「ホームスター」は家庭向けとしては異例の1万個もの星を映し出すプラネタリウム投影機で、これはNarinari.comでも話題にしたことがあったなり。「デトックス」は解毒・体内浄化の意味で、ヨガや岩盤浴、サプリメントなどの流行全般のことを指しているなりね。「心斎橋」は9月にそごう心斎橋本店が開業し、周辺の商店が活性化していること、「金沢21世紀美術館」は初年度の来館者が目標の5倍となる157万人も集めたこと、「クロスエイト」はミズノが71年ぶりに手がけた「飛距離の伸びる」ゴルフボールで、大ヒットを記録したことなどがそれぞれ評価されているなり。

SMBCコンサルティングとはかなり違う「ヒット商品番付」となっているなりが、皆さんはどちらの番付のほうが、自分の感覚と近いなりか？