超低コストを実現、「100ドルノートPC」のプロトタイプを公開。

2005/11/19 09:57 Written by コ○助

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パソコンやインターネットなどの情報技術を有しているかどうかで収入格差が生まれる「デジタルデバイド」をどのように解消していくかは、今や国家レベルで解決するべき重要な課題。特に、経済的な困窮や人材難といった問題を抱えているアフリカ諸国を始めとした途上国と先進国との「デジタルデバイド」を解消していく方法が模索されているなりが、ひとつの可能性として、かなり期待が持てそうな取り組みがマサチューセッツ工科大学を中心に行われているなりよ。

この取り組みの基本的な考え方はシンプルで、経済的に苦しい人たち、学校、国でも購入できるような、格安のパソコンを開発しよう、というもの。開発が進められているのは、従来の常識を打ち破る、わずか100ドルのノートパソコンなりね。通常のノートパソコンのようにビジネスや家庭での利用を想定しているわけではなく、学校での一括導入による教育利用を想定しているため、思い切った機能削減、そしてコスト削減ができたようなりが、それでも機能的にはなかなか大したものなりよ。

チュニジアで開催された「World Summit on the Information Society」の会場でプロトタイプが発表されたなりが、システム構成は500MHzのプロセッサに1GBのメモリ、USBポート、フルカラーのディスプレイ、WiFi接続をサポート、OSにはLinuxを採用(まだ決定はしていないものの有力)となかなか本格的。ディスプレイは回転する仕組みを採用し、時に電子ブックリーダーやメディアリーダーとしても使うことができるスグレモノなりね。本体デザインに「子どもが使うパソコン」をイメージして緑と黄の可愛いカラーリングが採用されているのもグッドなり。

これだけ聞くと、普通に何年か前のノートパソコンの外観だけを可愛く作り直したような趣きなりが、決定的に違うのが徹底した省電力設計。利用が想定されるアフリカ諸国などでは電力の確保が困難な地域が多いことから、通常のコンセントに差し込む電源のほかに、ハンドルを回転させることで電力を得る手動発電も採用しているなりよ。また、ディスプレイはカラーとモノクロを切り替えて使うことができ、モノクロならハンドルを1分間回転させるだけで40分間の動作が可能だというなり。これ、すごいなりね(笑)。

すでにタイやブラジルなど、6か国の政府が強い関心を抱いているそうで、1国につき100万台以上の注文を打診しているのだとか。こうした世界的な取り組みは初めての試みと言っても良いだけに、うまく軌道に乗って、世界中の子どもたちがパソコンを手にできるような環境が整うと良いなりね。今後の動きにも注目しておきたいなり。

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