「阪神は関西の文化」阪神の星野仙一SDインタビュー。

2005/10/31 04:49 Written by コ○助

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村上ファンドによる阪神電鉄株の大量取得が判明したのは、阪神のセ・リーグ優勝が決まる2日前、9月27日のこと。村上ファンドはその後も株を買い増し、10月11日には39.77%を取得。子会社である阪神タイガースの株式公開案を提案するも、経営陣やファンからそっぽを向かれるなど攻防が繰り広げられているなりが、野球人の代表としてメディアに登場し、村上世彰氏への批判を展開する一方で、村上氏のラブコールを受けて会談の場を持つなど、阪神を守るために精力的な動きを見せている星野仙一SDなりが、日本シリーズを終えたひとつの区切りを迎えたことで、読売新聞のインタビューに答えているなりよ。これまでさまざまなメディアで展開してきた批判の内容とそう大差は無いなりが、星野SDの姿勢を改めて見直しておく意味でも、どのようなことを語っているのか見ておくことにするなりね。

「上場すると利益を上げて株主に配当する必要がある。阪神は巨人と共に人気面で恵まれているが、それでも入場料や放映権収入は頭打ちだ。その中で利益を上げるには、例えば、入場料やグッズの値上げなど、ファンへしわ寄せが来る」
「野球にはけがや故障など不確定要素が多く、お金をかければ強くなるとも限らない」
「阪神球団も確かに企業だが、一般の企業とは違う。タイガースはお笑いと共に、関西の数少ない文化だ。そこに手を突っ込み、金もうけの手段にすることは許されない」
「(日本シリーズでの完敗は)私がユニホームを着ていたら負け惜しみになるから、絶対に言わないが、客観的な目で見て、さらにロッカーの雰囲気を知る者として、(騒動は)原因の一つだと思う」

星野SDの意見にも賛否があるのは確かなりが、「野球にはけがや故障など不確定要素が多く、お金をかければ強くなるとも限らない」という部分は大いに賛同できるなりよ。大金をはたいて獲得した選手が活躍しなかった場合には株価が下落、次のシーズンの補強費に影響を及ぼす、といったことになれば現場もファンも困惑してしまうし、何よりも今の阪神は毎年安定した補強費を捻出してきているので、無理に上場して資金を集めるメリットが感じられないなりよね。まあ世論的には「上場反対」が大部分を占めているので、村上氏はもう強硬な姿勢を取ることも無いとは思うなりが……。

このインタビューの中では「騒動は日本シリーズの敗因のひとつ」と語っているなりが、これは星野SDのような立場ある人には言って欲しくなかった、というのが阪神ファンのコ○助の正直な気持ち。日本シリーズの敗戦があまりに鮮やかだっただけに、それを村上ファンドのせいにしてしまうと悔しいじゃないなりか。でも、このような発言をあえてするのには理由があるようで、星野SDの公式ページの中でも村上ファンドと日本シリーズの話題に触れ、怒りを露わにしながら次のように説明しているなりね。

 わたしの胸のなかで今も一番ブスブスと、一番ムカムカとして納まりつかないでいるのがやはり『村上ファンド』の問題だ。シリーズ前の、二、三のテレビに出た時に『なんで大事な日本シリーズの前にタイガースの、阪神の経営問題をぶちあげ、チームやファンにプレッシャーを与え、気持ちを揺るがせるような事件を起こすのか。タイガースファンだといいながら、プロ野球最大のイベントの前に、ここぞとみんなが集中しようというこの矢先に、なぜこういう水を差すようなまねをするのか』と、それを心配して訴えていたことだ。
 プロ野球の監督経験者としてこういうところを『敗因』にあげるのは好ましくないし、許されないものだということは充分に承知してはいるけれど、その一方で現場の経験者としてはまったく影響がありません、無関係ですといえないのもまた事実で、それだからテレビでもくり返し訴えてきたことだ。実際に舞台裏の『楽屋話』としてわたしの耳に聞こえるのは、やはりそういう話でタイガースのロッカールームでの話というと野球の話よりも『これからどうなるんやろう』という、村上ファンドと本社、それにタイガースとの関連の話ばっかりだったそうだ。
 やはり人間の性(さが)としてこういう雰囲気になると、集中力を乱される状況になるとどうしても『熱い気持ち』がどこかそがれる、そういうところがあったんじゃあないかと思われて、ものすごく残念な気持ちをひとりかみしめている。

そして、敗軍の将となった岡田監督は立場上、言いたいことも言えないであろうとの配慮から、星野SDがあえてこの手の発言をしているようなりよ。この文章を読むだけでも、村上ファンドに対する、相当な怒りが伝わってくるなりよね。

まだ阪神電鉄の問題は何も解決していないし、星野SDがこの問題に対して何ができるというわけでは無いなりが、阪神に対する熱い気持ちが分かるインタビュー&公式ホームページのコメントだったなり。

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