「おしゃれは自分を表現する一番身近なもの」野宮真貴インタビュー。

2005/10/20 08:32 Written by コジマ

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ピチカート・ファイブ時代からそのハイセンスなスタイルと歌唱力で、常におしゃれアイコンであり続ける野宮真貴。9月にm-floとのマキシシングル「Big Bang Romance」、今月はアルバム「PARTY PEOPLE」をリリースし、それに伴うイベントも目白押しなのだ。公式サイト「おしゃれ手帖」も好調の彼女へのインタビューが、HOT EXPRESSに掲載されているのだ。ニューアルバムの話だけでなく、音楽やファッションのルーツなど、六本木ヒルズに住む“おしゃれ番長”の生き方が垣間見える内容で、彼女に憧れる女性は必見なのだ。

「うちの家庭は特に両親が音楽関係だったりという事もなく普通の家庭だったので、子供の頃はテレビから流れる、歌謡曲の世界しか知らなかったのだけど、夢中になっていましたね。」
「80年代にニューウェイブというものが出てきて、そこでやっと、『自分が歌えるジャンルがあるんだ』という感じになって。そこから本格的に「プロになろう」という意識が芽生えました。」

「これなら自分でもできる」という音楽に巡り逢ったことがプロのミュージシャンを目指すきっかけになった、という話はよく聞くけれど、野宮真貴の場合はニューウェイブがそれに当たったよう。この人がもしもうちょっと前に生まれていたら、ミュージシャンにならなかったかもしれないのだ。本人も当時、自分の声がロックに向いていないことを実感していたようで、ニューウェイブの「エモーショナルな表現をしなくても、淡々と歌ってる」というスタイルにピンときたようなのだ。

ファッションに関しては、
「子供時代の母親や、その当時の大人が着ていたファッション。子供心にすごく憧れていて、それが60年代なんですね。その後70年代のファッションはあんまり好きではなくて、やっぱり60年代のミニスカートだったり、あの頃のファッションに一番影響受けてるかな?」
「(ピチカート・ファイヴの)小西(康陽)君も60年代の音楽や映画もそうだし、ファッションをすごく好きな人だったから、その辺の趣味が合ったというか。」

ファッションのルーツが母親だったとは! “おしゃれ番長”のお母さん、さぞかしオシャレなんでしょう。それにしても、ニューウェイブと60年代ファッションが融合していたピチカートとの出合いは必然的だったのかも。ちなみに、ピチカート・ファイヴは、84年に小西康陽を中心とする4人で結成され、シングル「オードリィ・ヘップバーン・コンプレックス」(細野晴臣プロデュース)でデビューしたユニットなのだ。野宮真貴は91年に3代目シンガーとして加入。88〜90年までオリジナル・ラヴの田島貴男が在籍していた。90年代に日本の音楽シーンを席捲した「渋谷系」の中心的ユニットとして注目を集め、海外からも高い評価を得ていたのだけれど、01年3月31日に惜しまれつつも解散したのだ。

「おしゃれはやっぱり自分を表現する一番身近なものなので。昔から人と同じというのが嫌だったんですよ(笑)、子供の頃から。普段でも何かして一箇所ひねりを入れたい、ハズシを入れたいとは常に思っていて。」
「何か興味がある事は何でも自分で出来るんじゃないかと勘違いするタイプで(笑)。すぐ行動に移しちゃうタイプですね。飽きるのも早かったりするんですけど。」
「大抵のことは出来ちゃいますね。ただ、それを職業にしていこうということではないけど。職業はあくまでも歌手であって、それ以外の興味のあることはとにかくやってみたいので。」
「まだまだ食べたこと無いモノもいっぱいあるし(笑)、行った事ない国もいっぱいあるし、歌ってないジャンルもあるし、着たことのない服もあるし。色々チャレンジしていきたいですけどね。あとは、自由というか、何か、性別や年齢、日本と海外のような垣根をつくらないこと。」
「『あ、こんな事までしていいんだ』というのを代表してやってるみたいなものですかね(笑)? そういうロールモデルみたいな存在でいられたらな良いなと思いますね。」

元フジテレビ社員の旦那さん(「ウゴウゴルーガ」でシュール君の声を担当していたのだとか)の妻で、9歳の息子の母親でありながら、常におしゃれの先駆者であり続ける野宮真貴。ミュージシャンとしても常に新しいものを模索している彼女のスタイルは、そんな考え方から生まれてくるのかもしれない。

ちなみに、公式サイト「おしゃれ手帖」 は手帳のページを開いていくというスタイルをとっており、MENU、おしゃれ日記、おしゃれ御殿、NEWS & TOPICS、ABOUT ME、FAN MAIL、CAFEのコンテンツが用意されているのだ。そのなかでも秀逸なのが、おしゃれ御殿。「私の理想」という家のなかに、各部屋でさまざまな読み物が用意されている。例えば、メイクルームならお気に入りの化粧品の紹介、キッチンならレシピやおしゃれで可愛い食材の紹介など、インタビューで本人も言っているように雑誌的なつくりになっている。そのおしゃれ御殿で最近特に力を入れているようすなのが、リビングルームの週刊「東京セックス・アンド・ザ・シティ」(毎週木曜更新)。40代の女性の本音トークが楽しめる内容となっているのだ。

さらに、28日にはアルバムの発売を記念して、イベント「PATY PEOPLE PATY」が東京・新木場のクラブ「ageha」で開かれるのだ。ゲストはFILMSの赤城忠治、菊池成孔、ロマンチカ、パンダとササノハなど。80年代に東京の夜を盛り上げたAOBAや大貫憲章などのDJも参加するもよう。興味のある方はどーぞ。

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