NHKの人気番組「プロジェクトX」が今年度いっぱいで打ち切り。

2005/09/22 14:18 Written by コ○助

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さまざまな不祥事によって生まれた視聴者の不信感を払拭するべく、経営改革や体質改善に乗り出しているNHKなりが、来年の春に予定している大規模な番組改編のタイミングで看板番組の「プロジェクトX」を打ち切る方針を固めたなりよ。2000年3月にスタートして以来、「社会現象」を巻き起こすほどのヒット番組となった「プロジェクトX」なりが、最近は「やらせ」が発覚して問題となったほか、「やらせ」までは行かなくとも感動を煽る過剰な演出に疑問の声上がるなど、打ち切りも時間の問題との見方が強かったなりね。

中日スポーツにはあるNHK幹部の話として「既に番組の使命は終え、賞味期限を過ぎていたのにやめる決断ができないところにNHKの問題があった。番組を評価していた海老沢会長が退陣したことが影響したのは間違いない」と、「プロジェクトX」の打ち切りの理由が明かされているなり。確かに初期の頃は誰もが知っている製品や出来事の裏側を紹介することが多く、純粋に「そんな努力と苦労があったのか」との感動を覚える内容だったなりが、最近のテーマはマイナー感の漂うものが増えてきたため、見終わったあとの感動の度合いがずいぶんと異なって来ていたなりよ。

制作の現場はもちろん「ネタ切れ」を自覚していたようなりが、高視聴率を記録し続けているためムリにネタをひねり出しながら制作を続けなければならなかったという、苦しい状況を生んでいたなり。この不健康な状態が結果として「やらせ」や事実と異なる内容を生むことに繋がっていたため、NHKの内部では以前から「打ち切り論」は囁かれていたものの、海老沢会長が目を光らせていた段階ではなかなかその英断を下すことができずにいたなりね。

ちなみに、過去に放送内容が問題となった例をいくつか挙げておくと。2001年7月10日放送の「白神山地・マタギの森の総力戦」では、白神山地を横断する巨大林道の建設に乗り出した林野庁、秋田県、青森県に対して建設反対運動をした人々を取り上げたなりが、この内容が秋田県側の反対運動の代表者の生き様を描くことに終始したために、青森県側から抗議を受けたことがあったなり。また、今年5月10日放送の「ファイト! 町工場に捧げる日本一の歌」では、高校の合唱部が全国コンクールで金賞を受賞するまでの道のりを描いた内容だったなりが、舞台となった大阪府立淀川工業高校を「荒れ果てていた」と紹介したことに、OBなどから「事実と異なる」と抗議が殺到。NHK側も事実誤認を認め、打ち切り論が一気に噴出したなりね。

ただ、最近の「プロジェクトX」には問題があるとはいえ、素晴らしい内容のエピソードがあるのもまた事実。毎週放送するスタイルは潮時にしても、年に1〜2回程度の特番でも良いので、じっくりと取材をして作り込んだ「プロジェクトX」が復活することを期待して止まないなり。

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