摘発した大麻を「再利用」、乳牛のエサに。

2005/08/19 11:38 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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ロシアのスヴェルドロフスク州は、ボリス・エリツィン大統領の出身地として知られています。同国のほぼ中心に位置しており、ウラル山脈から西シベリア平原へと広がるこの土地は、豊富な鉱物資源と軍事産業で栄える場所でもあります。この他にも農業用地が州面積の14%を占めており、小麦やライ麦、野菜などの栽培や、畜産業も盛んだそうです。

さて先日とある農地で大麻がほかの農作物に紛れて栽培されているのを、当地の麻薬取締局が摘発しました。その量なんと40トン。ぐはっ。そんなに大量の大麻って、いったい末端価格はいくらになるんでしょうねぇ(汗)?

通常大麻の栽培場所が見つかった場合は、すぐに焼却処分にしてしまうのだそうです。が、畑で一緒に育てられていたヒマワリやトウモロコシが問題に。大麻を燃やすと周りの作物も台無しになってしまい、家畜の牛が厳しい冬を乗り切るためのエサがなくなってしまう!

困ったお役人、なんと物凄い決断をします。このまま作物を育てて収穫し、大麻ごと牛にあげてしまえ、というのです。良いのか?良いのか?そんなことしてっ!?牛は幸せになるかもしれないけどさ……。

ちなみにこの決定をした取締当局は「牛乳の味がその後どうなるかは、保証出来ません」と、これまた無責任なコメントを発表。この大雑把さが実に大陸的です。というか「味」の問題じゃない気がするんですが、この場合(涙)。

気になって調べてみたのですが、大麻の活性成分(幻覚作用を引き起こす)は「テトラヒドロカンナビノール」という物質。これは人間の場合、母親が摂取すると母乳にも分泌されることが判っています。ってことはもしかしたら牛の体も同様に、この物質を牛乳まで通過させてしまうかもしれませんよね。心配だなぁ。

しかしこの大麻を大量に摂取した牛から取れた牛乳を、逆に欲しがる人が出てきそうな気も。飲むだけで幸せになれるミルクなどといって、プレミアム値段で売りに出されないことだけは、切に願いたいと思います。はい。

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