各局首脳を直撃、「視聴率ヒト桁」の巨人戦放映どうする?

2005/08/18 19:34 Written by コ○助

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今年は低調な成績が大きく影響し、視聴率の下落に歯止めがかからない巨人戦の中継なりが、17日にTBS系で放送された対中日戦は関東地区で今季最低の5.0%を記録。裏のテレビ朝日系でW杯サッカーアジア地区最終予選「日本対イラン」(26.0%)が放送されていた不運はあったとはいえ、もはやゴールデンタイムに放送するコンテンツとしては「失格」なりよね。巨人ファン以外から、特に野球に興味のない層からはブーイングばかりが聞こえてくる状態が今年はずっと続いているなり。

こうした状況を受けて、これまで野球中継の在り方についての議論を避けてきたテレビ各局もようやく重い腰を上げ、各局とも野球中継の延長放送の短縮を決定。今年はシーズン途中での変更なので短縮に止まっているなりが、来年以降は中継の延長が廃止される可能性は高いなりよ。また、それどころか、野球中継そのものを取りやめる動きもチラホラと聞こえてくるなりね。

現段階で、巨人戦というコンテンツを各局がどう捉えているのか。来年の野球中継の在り方を占う意味でも気になるところなりが、現在発売中の「週刊文春」に、各局の編成などを担当している首脳に「それでも巨人戦を放映するのか」という疑問をぶつけた記事が出ているなりよ。

・テレビ東京 菅谷定彦社長
「(今年中継した)巨人戦はまったくの赤字でした。1億円の放映権料を支払い、そのうえ制作費に2,000万円から2,500万円かけましたが、広告収入は5,000万円程度しかありません」
「(来シーズン放映権購入予定は)いまの巨人のチーム状況ではダメだと思いますよ」

・TBS 砂原幸雄会長
「野球中継というコンテンツの価値は今後も変わらないでしょう。だから今後は、いかに巨人に頼らないで、野球を盛り上げていくかが大事だと思います」

・フジテレビ 山田良明常務
「いまはどの局もその週に巨人戦が入っていると、『ああ、ここはもうダメだ。数字で勝てない』となります」

・テレビ朝日 早河洋専務
「ゴールデンの一般の番組なら改編対象になりますよ」

・日本テレビ 萩原敏雄前副社長
「巨人戦は日本テレビにとって伝統があります。何せ年間70試合近くを放映する、特別なものです。週1回やっている番組と比べるのはナンセンスです」

この面々の回答からは、来年は中継を取りやめる、もしくは中継枠を減らすという結論までは達していない感があるなりが、全体的に「今の巨人、今の巨人戦中継ではダメ」的な雰囲気を感じ取ることはできるなりよね。テレビ東京の菅谷社長が語っているように、巨人戦の放映権料は1試合当たり1億円。これがペイできるだけの広告が集まらないような状況になりつつあるのは確かなので、来年は放映権料が引き下げられるか、放映権を購入するテレビ局が減るか、いずれかの変化は必ず起きそうな流れなりね。

さて、野球があまりお好きでは無い人の中には、「巨人戦中継の視聴率低迷=野球人気の低迷」といった勘違いをしている人が少なからずいるなりが、実際には巨人戦以外の野球中継の視聴率は、地域ごとに見れば依然として高い視聴率を記録しているなりよ。読売新聞によると、7月末現在、阪神戦は関西地区で平均16.2%、ソフトバンク戦は北部九州地区で15.1%、中日戦は名古屋地区で14.4%、広島戦は広島地区で13.5%、日本ハム戦は札幌地区で11.8%と、各球団の地元では優良なコンテンツで在り続けているなりね。また、ラジオのナイター中継聴取率もここ数年は全く下がっておらず、CSの加入も好調を維持しているなり。結局は巨人というコンテンツの魅力が減退しているだけで、野球人気は変わらず高いと言えるなりね。

Narinari.comにもたまに「野球人気が低迷してるのに野球の記事が多すぎる。減らして欲しい」と鼻息荒い読者からのメールをいただくことがあるなりが、コ○助は全くそうは思わないし、アクセス的にも決して野球ネタは読まれないというわけでも無いので、これからも今まで通り、野球に関する話題はたくさん発信していくので悪しからず。

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