低価格デジカメ「Che-ez!」などのエヌエイチジェイが自己破産。

2005/08/09 18:55 Written by コ○助

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高画素、高倍率ズームが売りのデジカメでも、新しい機種が発表されて型落ちモデルになるとガクンと店頭価格が下がり、安いものは300万画素クラスでも1万円台で購入できてしまうほど、最近のデジカメはとにかく安いなりよね。でも、消費者にとっては嬉しい状況ながら、メーカーにしてみれば厳しい状況なのは想像に難くないなりよ。事実、多くのデジカメメーカーは赤字を積み重ねているのが現状で、撤退するメーカーも出始めているほど。デジカメブームが一巡して価格競争に突入したことで、体力のないメーカーは次々と倒れ始めているなりね。

そんなメーカーにとって厳しい時代になるずっと前、まだデジカメの価格が全体的に高く、高級機と普及機に消費者のニーズが分化していた頃。1万円前後の「低価格デジカメ」を掲げた「Che-ez!」シリーズを積極的に展開していたのがエヌエイチジェイ(NHJ)だったなり。パソコンやネットに触れ、そこそこデジカメに興味がある人なら誰でも知っている有名メーカーなりが、そんな低価格デジカメの世界を開拓してきたエヌエイチジェイがとうとう自己破産してしまったなりよ。市場全体の値崩れ傾向が、低価格デジカメ自体の存在意義を希薄化させてしまい、エヌエイチジェイを追い込む結果に繋がってしまったなりね。

エヌエイチジェイは1999年1月に日本法人を設立。それまでニチメンが販売していた「Che-ez!」シリーズをエヌエイチジェイが引き継ぐカタチで販売してきたほか、米ポラロイド社製デジカメの日本国内独占販売権を取得して展開。また、韓国の携帯音楽プレーヤーメーカーReignComの「iRiver」ブランドの製品を国内向けに販売していたなりよ(その後、ReignComは2003年に日本法人を設立し、販売権を移管)。最近は「Che-ez!」シリーズに代表されるデジカメのほかに、携帯音楽プレーヤーの「v@mp」シリーズや携帯動画プレーヤーなどの販売も手がけていたなりね。製品の投入サイクルが速く、また、多彩な製品をラインアップしていたなりが、なかなか収益には結びついていなかったようなり。

インプレスによると、すでに東京・高輪にある本社には、東京地裁に破産手続きの申請に関する告知が貼り出されており、業務は停止状態。直販サイトの「NHJ SHOP」は、「現在、緊急メンテナンスを行なっております」とのメッセージが表示されるのみで、こちらも業務を停止しているなりね。また、サポートセンターなどの、各電話先も繋がらない状態なのだとか。事態が事態ゆえ、すべてがストップしてしまうことは仕方ないにしても、ユーザーにしてみればサポートがストップしてしまうのは厳しいところなり。

低価格デジカメという製品カテゴリを創り上げるために尽力してきたエヌエイチジェイの自己破産は、デジカメ業界がひとつの区切りを迎えたと言っても過言ではなさそう。決してモノが悪いわけではなく、コストパフォーマンスに優れた製品を投入していただけに、今後、新たな製品が投入されることが無いかと思うと残念でならないなりね。

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