行商への回帰、豆腐販売ベンチャーの「ターベルモーノ」。

2005/07/30 12:20 Written by コ○助

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「パ〜プ〜、パ〜プ〜」というラッパの音を響かせながら、町内を練り歩く豆腐の行商。近所からボウルを手にした主婦が行商を追いかけ、豆腐や油揚げなどを購入する風景は、今となってはややノスタルジックなものになってしまったなりよね。コ○助も子どもの頃に、小学校のそばに来ていた豆腐の行商のおじさんとしばしば雑談を交わしていた経験を持つので、最近はめっきり減ってしまった「昭和の風景」を懐かしく思うなりよ。

豆腐の行商が減った背景には、豆腐店の減少とスーパーの増加、といった流通のスタイルの変化があるなりが、そんな時代だからこそ行商の販売スタイルに注目し、ここ数年で一気に業績を伸ばしている豆腐販売ベンチャーがあるなりよ。それが「ターベルモーノ」。「食は人を良くする(と書く)」という思いを込め、「食べるもの」をもじって社名にしてしまったという、何やら好感の持てる会社なりね(笑)。

「ターベルモーノ」の豆腐販売のスタイルは、昔と今の良いところを融合させた、まさに21世紀型の行商。まず、地域の拠点となる販売店を構え、そこに数台から十数台のリヤカーを配備するなり。そしてリヤカーの引き手として20〜30代のアルバイトを雇うなりね。リヤカーは店側が指示するルートをたどるなりが、GPSや携帯電話などを使った「行商支援システム」により、効率よく決まった場所に、決まった時間に訪れることができるというなりよ。

もともと「ターベルモーノ」の野口博明社長は富山の禅寺の21代目で、販売する豆腐は寺に代々伝わる製法で作られており、味にもかなりこだわりがあるなりね。通常、スーパーで販売されているパックの豆腐は、大豆一俵から1,000丁程度作るのが一般的なりが、「ターベルモーノ」の豆腐は一俵から350丁程度しか作れないほど、ギューッと大豆の旨味が凝縮された一品になっているなりよ。

販売している商品は「ざる豆腐」や「絹・木綿豆腐」といったオーソドックスな豆腐のほかに、「ざる揚げ豆腐」「飲む豆腐」といった変わり豆腐、「生ゆば」や「納豆」「厚揚げ」といった大豆商品などなど、多岐に渡っているなり。大豆とは関係ないなりが、メニューを見ると「さしみこんにゃく」や「わらびもち」、「ところてん」などの商品も。スーパーで簡単に買えるものには違いないなりが、行商から買うのはやっぱりオツな感じじゃないなりか。

こうした行商のスタイルは販売地域でしっかりと受け入れられているようで、業績はかなり好調な様子。2005年3月期の売上高は4億2,600万円にも上るというなりよ。豆腐販売で億単位なりか……。今後はフランチャイズ方式で全国に出店し、一気に上場を目指すという野望を秘めているのだとか。「豆腐は行商で買う」というスタイルが再び一般的になる日が、そう遠くない将来に訪れるかもしれないなりね。皆さんもぜひ、「ターベルモーノ」に注目してくださいませ。

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