ベルリン、カンヌに続く、世界三大映画祭のトリを飾るベネチア国際映画祭は、今年は8月31日から9月10日までの開催。昨年のコンペティション部門には、日本から宮崎駿監督の「ハウルの動く城」や、一青窈が主演した侯孝賢監督の「珈琲時光」(故・小津安二郎監督の生誕100年記念作品)がノミネートされ、グランプリにあたる金獅子賞の獲得は逃したものの、「ハウルの動く城」がオゼッラ賞(技術貢献賞)を獲得したことでも話題を呼んだなりね。
あれから一年、今年もベネチア国際映画祭の季節がやって来た、ということで、コンペティション部門のノミネート作品が発表されたなり。どのような作品がノミネートしたのか、まとめておくなりね。
「La seconda notte di nozze」(プピ・アヴァティ監督) イタリア
「O Fatalista」(ジョ・オ・ボテリョ監督) ポルトガル/フランス
「Vers le sud」(ローラン・カンテ監督) フランス/カナダ
「Gabrielle」(パトリス・シェロー監督) フランス/イタリア
「Goodnight and Goodluck」(ジョージ・クルーニー監督) アメリカ
「La bestia nel cuore」(クリスティーヌ・コメンチーニ監督) イタリア
「I giorni dell'abbandono」(ロベルト・ファエンツァ監督) イタリア
「Mary」(アベル・フェラーラ監督) イタリア/アメリカ
「Les Amants Reguliers」(フィリップ・ガレル監督) フランス/イタリア
「Garpastum」(アレクセイ・ゲルマン.Jr監督) ロシア
「The Brothers Grimm」(テリー・ギリアム監督) イギリス
「Changhen ge」(スタンリー・クワン監督) 中国/香港
「Brokenback Mountain」(アン・リー監督) カナダ
「Proof」(ジョン・マッデン監督) イギリス/アメリカ
「The Constant Gardener」(フェルレナンド・メンデス監督) イギリス/ケニヤ/ドイツ
「Espelho magico」(マノエル・デ・オリヴェイラ監督) ポルトガル
「親切なクムジャさん」(パク・チャヌク監督) 韓国
「Romance and Cigarettes」(ジョン・タトゥーロ監督) アメリカ
「Persona Non Grata」(クシシュトフ・ザヌーシ監督) ポーランド/ロシア/イタリア
ということで、今年は残念ながら日本の作品はノミネートが見送られてしまったなりよ。コ○助は今回のノミネート作品の中では、コーエン兄弟作品の常連として知られるジョン・タトゥーロの久しぶりの監督作品「Romance and Cigarettes」や、「恋におちたシェイクスピア」でアカデミー賞を獲得しているジョン・マッデン監督作品「Proof」、「12モンキーズ」や「ラスベガスをやっつけろ」のテリー・ギリアム監督作品「The Brothers Grimm」、「JSA」や「オールド・ボーイ」のパク・チャヌク監督作品「親切なクムジャさん」、「グリーン・デスティニー」のアン・リー監督作品「Changhen ge」あたりに興味津々。金獅子賞を獲れるかどうかはともかくとして、パク・チャヌク監督の「親切なクムジャさん」が最も観たい作品かもしれないなり。
ちなみに、コンペティション部門には日本の作品は出品されないなりが、宮崎駿監督に栄誉金獅子賞が贈られることが決定しているほか、三池崇史監督の「妖怪大戦争」が特別招待作品として上映され、溝口健二監督や深作欣二監督らの特集上映もプログラムに組まれているなど、日本映画には相変わらず熱い視線が送られているなりね。今年は日本の報道の扱いが小さくなりそうなりが、映画好きな人はベネチア国際映画祭のチェックをお忘れなく。