「PSP」向け動画ダウンロードサービスで出来ること。

2005/07/28 11:44 Written by コ○助

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27日からスタートした「PSP」向けの動画ダウンロードサービス「Portable TV」。サービス対象をSo-netのブロードバンド会員と、入会金&月会費無料の「So-netこんてんつコース」の会員に限定、また、サービス開始当初は映画の予告編やスポーツ、音楽、ドラマのダイジェストなど30本程度のラインアップ(いずれも無料)に止まるなど、ややひっそりとした立ち上がりとなっているなりが、今後のサービス展開について、「Portable TV」のプロデューサーを務めるSo-netテレビ&モバイルネットワークサービスディビジョンの宅島欣男チーフがITmediaのインタビューに答えているなりよ。

「週一回更新していく予定で、8月中には100本程度が揃うと思います。当初は映画の予告編などが中心ですが、30分から1時間の番組もあります」
「メモリースティックもまだ高価ですから、ダウンロード配信はどちらかというと、気軽にダウンロードして“見たら回す”(消す)使い方になるでしょう」
「(有料サービスの支払いは)So-net課金のほか、Web Moneyのような電子マネーを検討していきます。iモード決済はこれから話を詰めていく方針です」
「たとえばお笑いが得意なワタナベエンターテイメントさんは、新人芸人のネタを一本一本無料配信するようです」

果たして映画の予告編をわざわざ「PSP」でダウンロードして見るか、という疑問はさておき、向こう1か月で動画コンテンツのラインアップを100本程度までは拡大する予定で、有料コンテンツに関しても準備が整い次第、順次投入していくなりね。その中には「台風クラブ」(監督:相米慎二)や「東京上空いらっしゃいませ」(監督:相米慎二、主演:牧瀬里穂)、「逆噴射家族」(監督:石井聰互)「はだしのゲン」(監督:真崎守)といった映画も含まれるようなりよ。渋いチョイスなりね(笑)。

少し心配なのは、So-net側が「見たら消す」という使い方を想定していること。無料のコンテンツはそれでも良いかもしれないなりが、今後有料コンテンツを配信していく際に、「メモリースティックの容量が足りなければ消してください」では、ユーザーの不満が募ることに繋がりかねないなりよね。一応、So-net的には再生期間を区切り、パソコンへのバックアップも不可能な「レンタル方式」をイメージしているようなりが、購入しても消えてしまうものに、ユーザーが積極的にお金を払うかどうか。権利的な問題があるので仕方がないとはいえ、心情的にはやはり買ったモノは手元に残しておきたいところではあるなり。

しかし、コンテンツをどの程度揃えられるかも課題なりが、「Portable TV」のコンテンツはメモリースティックに記録して「PSP」で観る方式のため、いかにしてユーザーに大容量のメモリースティックを用意してもらうかということも課題になりそう。公式発表だと、1GBのメモリースティックに約2時間20分のコンテンツが保存できるようなので、映画一本をまるまるダウンロードしようと思ったら最低でも1GBのメモリースティックは必須。価格的には1万円以上の追加出費をユーザーに強いることになるだけに、大容量のメモリースティックユーザーを増やせるかどうかという点も、「Portable TV」の成功のカギを握っていると言えそうなり。

ほかにも、決済方法が煩雑だったり、課題はたくさんあるなりが、せっかく始まった新サービス。なかなか動画配信サービスはうまく機能しないなりが、ひとつひとつ課題をクリアしながら、じっくりとでも良いサービスに成長させていって欲しいなりね。

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