三木谷浩史オーナーが楽天イーグルスの前半戦を総括。

2005/07/25 05:23 Written by コ○助

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開幕直後から黒星を積み重ねて「お先真っ暗感」が漂っていた楽天も、交流戦あたりから徐々に力を発揮。交流戦後にリーグ戦が再開されてからは、10勝10敗1分の五分の成績で前半戦を締めくくるなど、パ・リーグの各球団にとっては侮れない存在になってきたなりね。オールスター前の前半戦の成績は28勝61敗1分、勝率.315。悪い成績には違いないなりが、このままのペースで行けば、開幕前に悲観的な予測として盛んに言われていた「100敗」は免れそうな勢いなりよ。

一時は「シーズン途中で田尾安志監督の解任も有り得る」との報道も流れたほど、チーム状態は最悪に近かったなりが、最近は各選手がそれぞれの役目を果たすようになり、チームとしてのまとまりが出てきているなりよね。また、エースの岩隈久志投手を始め、投手陣がだいぶ粘りのピッチングができるようになってきたほか、打撃陣も諦めずに最後まで攻撃する姿勢が随所に見られるようになり、ようやく野球の試合として楽しめるレベルになってきたように感じるなり。

そんな楽天の前半戦の戦いぶりについて、三木谷浩史オーナーが率直な感想を述べたインタビューが毎日新聞に掲載されているなり。

「エクスパンション(拡張)ドラフトが見送られるなど、チーム作りに当たって球界から十分な協力が得られない中、選手や監督は正直、非常によくやっている」
「最下位になるためにやっているわけではない。前半戦の前半と後半でまったく違うプレーができたので、これから強いチームを作っていけるだろう」
「一番大きいのは選手が自信を持ち始めたこと。当初は3点リードされたら『もう勝てないな』というムードがあった。だが、多少リードされてもあきらめず、食らいついてく雰囲気が出てきた」

やはり前半戦終盤の好調が自信に繋がっているようで、最下位の状況に当然満足はしていないものの、今後の上積みに期待を寄せているなりよ。オーナーが「強いチームを作る」という意思を持ち続けている限り、オフには補強費の予算もしっかり組まれるだろうし、後半戦の成績如何によっては大きなご褒美があるかもしれないなりね。

ちなみに。「史上最弱」とまで呼ばれた楽天なりが、現在の勝率.315がどの程度の数字なのかピンと来ない人も多いと思うので、簡単に1970年以降の「低」勝率ランキングを組んでみたなりよ。

[1970年以降の低勝率ランキング]
.264(1970) ヤクルト 130試合、33勝92敗5分 別所毅彦&小川善治監督
.311(1971) 西  鉄 130試合、38勝84敗8分 稲尾和久監督
.324(2003) 横  浜 140試合、45勝94敗1分 山下大輔監督
.325(1990) ダイエー 130試合、41勝85敗4分 田淵幸一監督
.331(1987) 阪  神 130試合、41勝83敗6分 吉田義男監督
.339(1978) 阪  神 130試合、41勝80敗9分 後藤次男監督
.344(1981) 大  洋 130試合、42勝80敗8分 土井淳監督
.353(1978) 南  海 130試合、42勝77敗11分 広瀬叔功監督
.360(1993) ダイエー 130試合、45勝80敗5分 根本陸夫監督
.366(1976) 大  洋 130試合、45勝78敗7分 秋山登監督

こうして見ると、楽天は後半戦の頑張り次第では「史上最弱」の不名誉な称号は返上することができそうなりか。それにしても、暗黒時代の阪神が史上最高に弱いと思っていたなりが、上には上がいるものなりねぇ(笑)。ワースト1位のヤクルトは、この年にアトムズからヤクルトアトムズに代わり、新体制で臨んだ1年目のシーズンだったなりよ。状況的には今年の楽天に近いものがあるなりが、当面はこの.264という勝率を抜くかどうかに注目しておきたいところなり。

例年、オールスター休みを挟んで、後半戦からガクッと調子を落とす球団もあるだけに、楽天が前半戦終盤の勢いをそのまま持続できていると思いたいなりね。残り46試合、頑張って欲しいものなり。

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