泥棒と間違い、野生パンダが追いかけられる。

2005/07/19 12:18 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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以前からちょっとひねくれた考えのウォール真木は、動物界のアイドル、ジャイアント・パンダに対しても斜め目線を投げかけておりました。

のんびりと笹を食むパンダ。そのままぬいぐるみになりそうなムクムクの体つき。しかしタレ目で警戒心も彼らですが、あれは動物園のガラス越しに見るから可愛いのであって、自然の中で野生に遭遇したら、絶対ライオンやゴリラ並み怖いに違いないです。大きいものなら身長が190センチ体重も120キロと巨大になるそうですし、なんてたってあの「タレ目」は単なる毛皮の模様。手の爪は熊なみに鋭いし、本性は意外と荒っぽいかもしれませんよ。あの「ほのぼの」とした姿は絶対こっちの好奇心を削ぐ術に違いない。

まあそんなパンダですが、自然界では中国西部の温帯山地林(チベット高原)や四川省と雲南省にかけての山岳林など、生息地は狭いながらも保護区が授けられています。なので普通ならその保護区の中で人間があまり干渉しない生活を送っているハズですよね。ですからその山に迷い込まない限り、ウォール真木が以前から恐れている(?)ように「振り向いたらパンダ」、なんてことにはならないかと。えぇ、そう少なくとも思っていたんですが……。

ところがですね、四川省の都江堰市ではつい最近これに近い出来事がおこったそうなのです。街中で男性3人が屋台でビールをのみつつ和んでいると、近くの住宅のフェンスによじ登る「何者」かを発見。怪しい行動にもしかしたら泥棒か!?と追いかけだした男性ですが、すぐに屋台のおばさんが「あれ、パンダだわ!」と叫んだからビックリ。しかもこれ、動物園から逃亡したものでなく正真正銘の野生パンダだったというから、さらに驚愕。

ちなみに私たちの知っている動物園の「ほのぼの」パンダとは違い、やっぱり野生はスゴイらしいです。屋根から屋根へ飛び移るアクロバットを見せ人の手から逃げおおせた後は、近くの川で悠々と泳ぎ、さらに木の上でお昼寝しちゃったそうで。大物ですな。

しかし結局は一晩過ごした翌朝、このパンダは麻酔銃でしとめられ森に返されたそう。しかしこのパンダと人間のニアミス。パンダ好きだったら楽しそうなお話ですが、その場にいなくて本当に良かったと、個人的には背中に冷や汗を感じました。はい。

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