巨人、原辰徳前監督に来季の監督就任を要請へ。

2005/07/18 08:33 Written by コ○助

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巨大戦力を擁しながらも、86試合を消化した7月17日時点で37勝45敗4分の5位に低迷している巨人。シーズン半ばながら、すでに堀内恒夫監督は今季限りとの見方が大勢を占め、一部にはオールスター明けからの休養説も飛び出しているなりが、18日付けのスポーツニッポンは、巨人が来季の監督候補を原辰徳前監督に一本化し、就任要請を出すと報じているなりよ。これまで来季監督候補として星野仙一氏(阪神SD)、ジョー・トーリ氏(ヤンキース監督)らの名前も取り沙汰されてきたなりが、いよいよ信憑性の高そうな、具体的な名前が挙がってきたなりね。

スポーツニッポンによると、滝鼻卓雄オーナーや渡辺恒雄球団会長ら球団首脳が、中畑清氏、江川卓氏といった若手有力OBや、他球団OBからの招聘を含めて来季の監督候補の人選を進めてきた結果、原辰徳氏を候補として推すことに決定。幹部から原氏に対して「11月以降のスケジュールを空けておいてほしい」と伝えられているほか、今週中にも滝鼻オーナーが原氏と面会し、就任を要請するというなり。巨人ファンのみならず、他球団のファンからも支持される「巨人の良心」原氏だけに、仮に本当に監督に復帰することになれば、ファンにとっては嬉しいニュースなりよね。

ただ、監督復帰には大きな問題があるのも事実。その問題を理解するために、原氏が2003年に監督を辞任するに至った経緯を簡単に振り返っておくことにするなりね。

・長嶋茂雄監督の後を受け、2001年オフに監督就任。3年契約。
・監督就任1年目(2002年)は86勝52敗2分の成績でセ・リーグを制覇。
・同年の日本シリーズでは西武を寄せ付けず、4勝0敗で日本一に。
・監督就任2年目の2003年9月、28年ぶりの9連敗を喫した際に、就任したばかりの三山秀昭球団代表が原監督の采配を批判。
・「野球の素人」にして新参者の三山代表の現場介入に原監督が大きな衝撃を受ける。
・2004年シーズンのコーチ人事がフロント主導で行われることに原監督が反発。
・三山代表の「契約が残っていたら全部やるんですか」発言に激怒した原監督が辞表を提出。
・続投方針を固めていた渡辺オーナー以下、球団首脳が必死の慰留も原監督は固辞。
・2003年9月26日、涙の辞任会見。
・2003年10月7日、ラストゲームの阪神戦(甲子園)で退任セレモニー。阪神の星野監督と涙の抱擁。
・監督就任2年目(2003年)は71勝66敗3分の成績でセ・リーグ3位。

圧倒的な強さで日本一を飾った翌年、3位に終わったことを「成績不振」と評価され、辞任に追い込まれてしまった原氏。三山代表の現場介入と数々の発言が原氏のプライドを傷つけ、そして虚無感を与えてしまったと言われているなりね。こうした辞任に至る経緯から、今もなお原氏に対する同情の声は強く、復帰を望むファンは多いなりが、果たして原氏自身が球団との関係を修復することができるのかどうか。感情的な問題の矛先は三山代表だったとはいえ、当時の渡辺オーナーに対しても不信感を抱いたとも言われているだけに、来季の監督就任要請に際して滝鼻オーナーがそのしこりを取り去ることができるかどうかがポイントになりそうなり。

現時点では原氏の名前を伝えているのはスポーツニッポンだけなので、ほかの名前が挙がってくる可能性は残されているなりが、オールスター前後に大きな動きがあるのは間違いなさそう。巨人ファンならずとも、その動向には注目しておく必要がありそうなり。

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