試合に出場させたくない少年に、監督が怪我をさせ逮捕。

2005/07/17 10:33 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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アメリカの国民的スポーツのひとつといえば、もちろん野球。試合を観るのも好きなら、もちろん自分でプレーするのも盛んなようです。小学生から高校生までが参加するリトルリーグなど、子供のころから野球にのめり込む環境が調っています。

とはいえ大人用のルールにのっとって試合をするには、まだ発育の足りない小さな子供もいます。動いているボールを打つのは結構難しいですからね。そこで小学生低学年以下の少年少女には、代わりにティーボールというスポーツが開発され、それが人気になっています。

ティーボールにはピッチャーが存在せず、ボールはバッティング・ティーと呼ばれるスティックの上に乗っています。これをバッター・ボックスの隣に置き、打者はこれをバットで打ちます。ボールは当たっても痛くないように軟らかい物を使用します。基本的にその他のルールはベースボールと一緒なので、早いうちから野球に親しんでもらえるようになっているのです。ウォール真木も何度かこの試合を観たことがありますが、小さな子供がわらわらとグラウンドを駆けずり回り、ボールを追いかけたりする様子は、かなりほのぼのとします。

ところが先日ペンシルバニア州のとある町にて、このティーボールの試合が原因でとんでもない事件が起こったのだとか。試合に出場したチームの27歳監督が選手の男児に怪我を負わせて、プレー出来ないように仕向けたというのです。しかも、チームの他の少年にお金を渡して、その男児にボールを投げつけるように指示したというのですから、かなりあくどい行動。この男はその後警察に逮捕されました。

男児はこの監督のチームに所属していたのですが、競争心の強い監督は、試合の足を引っ張る可能性のあるこの男の子を快く思っていなかったふしがあるとか。だからといって、勝ち負けよりも子供が楽しめる環境であるべきティーボールで、こんなことが起こってしまったのは残念でなりませんなぁ。

それにしても子供のスポーツに本人以上にのめりこんでしまうのが、その親や監督たち。応援に熱が入りすぎて、敵チームや審判などに罵声を浴びせる親など珍しくもありません。興奮しすぎて暴力をふるい、警察沙汰も少なくないとか。

ウォール真木の知人も、先日娘さんのソフトボールの試合にコーチとして参加していた時に、アンパイヤの判断を野次って見事退場を食らったそうです……。

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